『宇宙戦争』の全訳・英文法解説です。
第12章 第19段落
問題編
We remained at Weybridge until midday, and at that hour we found ourselves at the place near Shepperton Lock* where the Wey and Thames join. Part of the time we spent helping two old women to pack a little cart. The Wey has a treble* mouth, and at this point boats are to be hired, and there was a ferry across the river. On the Shepperton side was an inn with a lawn*, and beyond that the tower of Shepperton Church—it has been replaced by a spire*—rose above the trees.
Lock閘門 treble3倍の lawn芝生 spire(教会の)尖塔
1. 赤アンダーラインの文型表示は?
2. 青の a treble mouthはどういうこと?
3. オレンジのbe toの用法は?
4. 紫のitが指しているものは?

とりあえず、まずは今回の地図を出しておくぞ。赤紫色のルートがわたしたちが通って行った道だ。
いろいろ複雑だが、ひとつずつ見ていこう。


まずは問題にもなってるけど、「a treble mouth」は直訳すると「3倍の河口」ね。
上の地図を見ればかんたん。ウェイ川は3つに分岐して、テムズ川に合流しているのよ。

そして「Shepperton Lock」(上地図赤インク)はその合流地点にある施設だ。
Lockは「閘門」というのが定訳だが、意味もそうだし読み方からして分かりにくいな(「こうもん」だ)。
閘門は水位が違う2つの川・海を繋ぐ水位調整施設だぜ。船が航行するためには欠かせないものだ。


今回はテムズ川とウェイ川を繋ぐ閘門だな。
ストリートビューで見ると、↓こんな感じだ。右側に少し閘門が見えると思う。


ついでに、ボートもたくさん見えるね!
21世紀でもまだ渡し舟は使われてるよ!

最後に、こちらが「Shepperton Church」よ。
正式には「St. Nicholas Church」といって、起源を7世紀ごろから持つ歴史ある教会ね。


たしかに「tower」がトレードマークだけど、現実のこの塔はそれほど高くないのよね。とてもじゃないけど「rose above the trees」として遠くから見えるものではないわ。
だからこの小説中では「it has been replaced by a spire」として、「より高い塔に改修されてるよ」と架空設定を入れているのだと思うわ。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
We remained (at Weybridge) (until midday), and (at that hour) we found ourselves (at the place near Shepperton Lock*) 〔where the Wey and Thames join〕. Part of the time we spent helping two old women to pack a little cart. The Wey has a treble* mouth, and (at this point) boats are to be hired, and there was a ferry across the river. (On the Shepperton side) was an inn with a lawn*, and (beyond that) the tower of Shepperton Church《—it has been replaced by a spire*—》rose above the trees.
1. 赤アンダーラインの文型表示は、Part of the time we spent のOSV第三文型前置。spend+O+Vingの構造をわかっていればだいじょうぶですね。
2. 青の a treble mouthの説明は上のデナリスちゃんのセリフを見てください。
3. オレンジのbe toの用法は可能か義務。「雇える」あるいは「ボートを雇わないといけない(橋はない)」かのどちらかでしょうかね。
4. 紫のitが指しているものはthe tower。
全訳
わたしたちは正午までウェイブリッジにとどまっていた。そして正午にはウェイ川とテムズ川が合流するシェパートン閘門の近くまで動いた。ウェイブリッジにいた間、2人の老婆が小さな二輪馬車に荷物を詰め込んでいるのを助けたりして時間を使った。ウェイ川は3本に分かれてテムズ川に流れ込んでいるのだが、ここでボートを雇える。そしてこのときも渡し舟があった。シェパートン側には、芝生がある宿屋が立っており、その向こうにはシェパートン教会の塔がーいまは尖塔になっているーが木の中にそびえていた。

ひとつ思ったんだけど、ウェイブリッジにいるはずのマービン准将に報告する義務はどうしたのよ。

どこにもマービン准将いないんだもん。
しかたないじゃん。
かくなる上は、予定通りロンドンに戻るのみだ。


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