Girls & Martians 第222話 「へとへとになって倒れこみます!」  【宇宙戦争 全訳】【入試 英文法 問題】

GuP_宇宙戦争_段落ごと

本シリーズは『宇宙戦争』を詳細に読解し、当時の時代情勢を読み解くことを目的としています。
実験的な試みとして、一部の登場人物の名前と代名詞を書き換えていますが、その他の単語や文章は変更しておりません。

『宇宙戦争』の全訳・英文法解説です。

第13章 第7段落

問題編

For a long time I drifted*, so painful and weary* was I after the violence I had been through, and so intense* the heat upon the water. Then my fears got the better of me again, and I resumed* my paddling*. The sun scorched* my bare* back. At last, as the bridge at Walton was coming into sight round the bend*, my fever and faintness overcame my fears, and I landed on the Middlesex bank and lay down, deadly sick, amid* the long grass. I suppose the time was then about four or five o’clock. I got up presently*, walked perhaps half a mile without meeting a soul, and then lay down again in the shadow of a hedge*. I seem to remember talking, wanderingly*, to myself during that last spurt*. I was also very thirsty, and bitterly* regretful I had drunk no more water. It is a curious thing that I felt angry with my wife; I cannot account for it, but my impotent* desire to reach Leatherhead worried me excessively*.

drift漂流する weary疲れて intense激しい resume再開する paddle(船を)こぐ scorch焦がす bend川の曲がったところ bare裸の amid≒among presentlyすぐに hedge生垣 wanderinglyあてもなく歩きながら last spurtラストスパート bitterly痛烈に impotent(<im+potent)無力な excessively(<ex+cess+ive+ly)過度に

1. 赤アンダーラインの文型表示は?
2. 青アンダーラインで省略されている単語を補って訳すと?
3. オレンジのget the better ofの意味は?
4. 赤のthe Middlesex bankは川の右岸?左岸?
5. 紫のsoulの意味は?
6. 緑のandが繋いでるものは?
7. 茶色のaccount forの意味は?

タージルム
タージルム

問題にもなってるけど、「Middlesex」はイギリスの「county」の1つね。

アンドリューシャ
アンドリューシャ

「country」?構成国のことかしら?

タージルム
タージルム

「country」じゃなくて「county」(カウンティ)よ。

行政区分ね。ざっくりと都道府県みたいなものだと思えばいいわ。

イングランド南東部はこんな区分になっているわ。
https://wikishire.co.uk/map/#Middlesex/centre=51.844,-1.352/zoom=9

https://wikishire.co.uk/map/#Middlesex/centre=51.482,-1.716/zoom=9
アンドリューシャ
アンドリューシャ

な、なにこれ。語尾に「-sex」がつく地名がいっぱいあるじゃない(Essex, Middlesex, Sussex)。わたしたちは全年齢向けコンテンツのはずよ。

ウェストリッジ
ウェストリッジ

待て待て。「-sex」の語尾は、サクソン人(現代英語Saxon=中英語Sæxe=古英語Seaxe)に由来するものだぞ。「南にあるサクソン人の土地」で、South+sex=Sussexというふうになったわけだな。

タージルム
タージルム

ゲルマン民族大移動によってアングロ=サクソン人がイングランドに入り、いくつかの国を作ったんだったわよね。その七王国のころから「Sussex」「Wessex」「Essex」という地名(国名)が存在するわ。

アンドリューシャ
アンドリューシャ

し、知ってたわよ。いちおう念のため聞いてみただけよ。

シルカ
シルカ

読者の皆様、わたしたちは常に正しくまともな情報をお届けしますのでご安心くださいませ。


ちなみに「shire」と語尾につくカウンティも多くありますが、「shire」(シャイア)は
「county」の前身行政区分でした。

ともあれ、現場付近を拡大してみるとこんな地図になります。おおむねテムズ川でMiddlesexとSurreyが分かれているわけですね。

だから「the Middlesex bank」は、川の左岸になります。

ステファニー
ステファニー

時間と場所を整理すると、いまは日曜午後4時~5時で、Walton Bridge付近のテムズ川左岸にいるってことですにゃ。


デナリス
デナリス

ねぇ、背中が日焼けしてるって書いてる(The sun scorched my bare back)けど、だいじょぶそ? 服着てる?

ウェストリッジ
ウェストリッジ

あ、やばい。語り手が男じゃないとまずいぞ。

ミーカライネン
ミーカライネン

メタい話になるから気にしない気にしない。

ちなみに一応書いておくけど、19世紀後半で女性は「コルセット」(腰のくびれを作るために人為的に締め付ける下着)をつけるのが主流だな。装着が面倒だし、健康的・文化的価値観の変化もあって、20世紀にはいると廃れてしまうんだけど…。

オギルヴィーナ
オギルヴィーナ

そそ。20世紀に入らないとブラもないからな。

解答編

(For a long time) I drifted*, so painful and wearyC* wasV IS (after the violence 〔I had been through〕), and so intenseC* the heatS upon the water). Then my fears got the better of me again, and I resumed* my paddling*. The sun scorched* my bare* back. (At last), 【as the bridge at Walton was coming into sight (round the bend*)】, my fever and faintness overcame my fears, and I landed (on the Middlesex bank) and lay down, (deadly sick), (amid* the long grass). I suppose [the time was then about four or five o’clock]. I got up (presently*), walked perhaps half a mile (without meeting a soul), and then lay down again (in the shadow of a hedge*). I seem to remember talking, 《wanderingly*》, to myself (during that last spurt*). I was also very thirsty, and bitterly* regretful I had drunk no more water. It is a curious thing [that I felt angry (with my wife)]; I cannot account for it, but my impotent* desire to reach Leatherhead worried me excessively*.

1. 赤アンダーラインの文型表示は、第二文型倒置CVSですね。Iが代名詞だから、CSV前置、すなわち「so painful and weary I was…」とするのが文法上正しいはずですが、soーthat構文では絶対倒置が起こる(CSVのsoーthatはない)のに引きずられたんでしょうか。
2. 青アンダーラインは、so intense was the heat…となるのがもともと。andの前と同じ構造をしているので、wasが消えていったんだと思います。
3. オレンジのget the better ofの意味は「打ち勝つ」「支配する」(≒defeat)。
4. 赤のthe Middlesex bankは左岸。上の解説通り。
5. 紫のsoulの意味は「人」。
6. 緑のandが繋いでるものは、got up, walked, lay。
7. 茶色のaccount forの意味は「~を説明する」。ほかにも「~を占める」という意味もある多義語です。

全訳

長い間、わたしは流れに舟を任せていた。さきほどの凄烈な経験を経てたいそう苦痛と疲労がたまっており、水面の上の熱もすさまじかったからだ。だがその後わたしはまた恐怖に支配され、手で漕ぐのを再開した。太陽は背中を焼くように差していた。とうとう、蛇行部を経てウォルトン橋が視界に入ると、恐怖より熱とめまいを感じるようになった。そして左岸に舟をつけ、死ぬほど気分が悪くなって、長い草の中に倒れこんだ。そのときは午後4時か5時ごろだったと思う。わたしはすぐに立ち上がり、誰にも会うことなくおそらく半マイルほど歩き、生垣のかげでまた倒れこんだ。倒れる間際、ふらふらしながら、自分に何か語り掛けたような気もする。また、とてものどがかわいており、どうしてあれだけしか水を飲まなかったのかと苦々しく後悔した。ターちゃんに怒りを感じたのは不思議なことだ。その理由の説明はできないが、レザーヘッドにたどり着きたいという実現不可能な願いのせいで、過度に不安になっていた。

タージルム
タージルム

ちょっと。なんでわたしに怒ってるのよ。

ウェストリッジ
ウェストリッジ

八つ当たりしたくなるもんさ。

デナリス
デナリス

混乱した感情を向ける相手が奥様とは、ずいぶんと夫婦仲がよろしいようで。

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