『宇宙戦争』の全訳・英文法解説です。
第14章 第14段落
問題編
The church bells were ringing for evensong*, and a squad of Salvation Army* lassies* came singing down Waterloo Road. On the bridge a number of loafers* were watching a curious brown scum* that came drifting down the stream in patches*. The sun was just setting, and the Clock Tower and the Houses of Parliament rose against one of the most peaceful skies it is possible to imagine, a sky of gold, barred with* long transverse* stripes of reddish-purple cloud. There was talk of a floating body. One of the women there, a reservist* she said she was, told my sister she had seen the heliograph* flickering* in the west.
evensong晩祷式 Salvation Army救世軍 lassie少女 loafer浮浪者・ローファー scum水面に浮かぶ泡 patch反転・まだら be barred with~で筋をつける transverse(<trans+verse)横の reservist(<reserve+ist)予備役 heliographヘリオグラフ(光を用いた通信機。もう覚えてください。) flicker明滅する
1. 青アンダーラインの時刻はだいたい何時くらい(いまは6月)?
2. オレンジのitが指しているものは?
Evensong

「evensong」は、イングランド国教会で夕べに行われる儀式のことね。聖歌などを歌うわ。
参考までに、カンタベリー大聖堂のevensongの様子のYouTubeよ。
Salvation Army

Salvation Armyは日本語で「救世軍」と訳されるそしきよ。
赤い盾のロゴが目印ね。


「軍(Army)」ですって? ワグネルみたいな民間軍事会社なのかしら?

むしろそのぎゃくよ。キリスト教に基づいてチャリティー活動を行うNGOなの。
1865年にロンドンのイーストエンド(治安が悪い方)で貧しい人々を支援するために設立されて、19世紀後半に全世界に広まったわ。現在ではホームレスや職業支援、依存症克服などの手助けなど、手広く慈善活動をしているということよ。

あ、でも確かに「軍隊」ではあるわよ。Armyって名乗ってるくらいだし。
そもそも軍を真似て組織が編制されてるから、①誰でも入れる ②階級名は「Soldier」「General」など軍と一緒 ③制服が軍服みたい(↓写真) ④なんなら軍旗もある
といった具合よ。
Waterloo Road / the Clock Tower and the Houses of Parliament

ロンドンのマップだよ!


わたしは朝はファウンドリング・ホスピタルにいました。
昼間はずっとウォータールー駅にいて、いま追い出されたところです。ここらへんからはClock Tower(ビッグベン)とHouses of Parliament(イギリス国会議事堂)が見えます。


知ってる人も多いかもしれないが、国会議事堂とビックベンがあるところは元々ウェストミンスター宮殿(王様のすみか)だったが、1834年の火事で焼けてしまった。跡地に数十年かけて建てられたのがこの国会議事堂とビックベンだ。

あれだよね。ビッグベンの時計の鐘がチャイムに使われてる音だよね。キーンコーンカーンコーンっていう音。この鐘の音を「ウェストミンスターの鐘」っていうらしい。ウェストミンスター寺院という大きな教会があるが、そこの鐘ではないから勘違いしないように。

「心の鐘を、鳴らせウェストミンスター!」だな。

また妙に懐かしい曲を。
(凋叶棕さんの「パラレルスカイ」)

個人的には「改」(※CD名)に入ってる方が好みかな(パラレルスカイ~Ambitious Explorer)。 凋叶棕さんの早苗さん曲は希望が多い気がするんだが(「望」収録のencouragerとか)、気のせいか?
ともあれ、凋叶棕さんは前提知識が(原作・一般教養どっちも)必要だから、そういう面でも考えを深められて大好きだ。

前提知識ってとこで行けば、まず凋叶棕って名前が読めないわよね。(※中国語読み。てぃあおいえつぉん)
らしんばん(中古商品を販売する店)の一部店舗ではフリガナ振ってるとこもあるし…。

らしんばんなら仕方ない。あそこはライト層も行く店だからな。
というか、買うなら普通にメロンで買おうぜ。値段も大して変わらんからな。

待て待て、誰も見てないサイトだからといって、そろそろ読者を置き去りにするな。
ロンドンの日没時間(おまけ)

設問にもなっていますが、ロンドンの日没時間を紹介しておこうと思います。
現在は6月ですので、以下の図のように、日没が21時過ぎなんです。
だから、今は20時~21時といったところでしょうか。

解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
The church bells were ringing (for evensong*), and a squad of Salvation Army* lassies* came (singing) (down Waterloo Road). (On the bridge) a number of loafers* were watching a curious brown scum* 〔that came drifting (down the stream) (in patches*)〕. The sun was just setting, and the Clock Tower and the Houses of Parliament rose (against one of the most peaceful skies 〔it is possible to imagine〕, a sky of gold, (barred with* long transverse* stripes of reddish-purple cloud)). There was talk of a floating body. One of the women there, 《a reservist* 〔《she said》 she was〕, told my sister [she had seen the heliograph* flickering* (in the west)].
1. 上記の通り、青アンダーラインの時刻はだいたい20時~21時ですね。
2. オレンジのitが指しているものは、to imagine。imagine the most peaceful skies…と繋がっていきます。
全訳
ロンドンじゅうの教会の鐘が、夕方の儀式のために鳴り響いていた。救世軍の少女たちの一団が歌いながらウォータールー・ロードを歩いてきた。橋の上では、数人の浮浪者が不思議な茶色の泡を眺めていた。その泡は川の流れに乗ってところどころ漂ってきていた。太陽は沈もうとしていた。ビッグ・ベンと国会議事堂は、その夕空を背景にシルエットとして浮かび上がっていた。考えうる限りこの上なく平和な空だった。金色の空で、横に長く赤紫の雲が伸びていた。また、浮いている死体について話をしている人がいた。そこにいた自称予備役の人が、西の方でヘリオグラフが点滅しているのを見たと妹に話していた。




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