Girls & Martians 第41話 「みんなと再会しました!」【宇宙戦争 全訳】【入試 英文法 問題】

GuP_宇宙戦争_段落ごと

本シリーズは『宇宙戦争』を詳細に読解し、当時の時代情勢を読み解くことを目的としています。
実験的な試みとして、一部の登場人物の名前と代名詞を書き換えていますが、その他の単語や文章は変更しておりません。

『宇宙戦争』の全訳・英文法解説です。


第3章 第10段落

タージルム
タージルム

以下に出てくる概念「lord of the manor」っていうのは、日本語訳すると「荘園領主」(主に中世イングランドの概念)。
いま宇宙船(=円筒)が墜落してるところは「Horsell Common」という「common」(共有地)ってことは大丈夫よね。
このあいだこちらの記事で述べたように、commonというのは荘園領主が管理しきれなくなったりした荘園の一部を、平民が共同で使うようになったものなの。
もちろん名目上の所有者は荘園領主だったけど、平民はそこでかなり強い権利を持って、共同で厳しく土地を管理していたわ。

ウェストリッジ
ウェストリッジ

「名目上の領主」と「実質的な支配者」という関係は、日本の寄進地系荘園とちょっと似ているし(もちろん成立過程は違うけど)、平民が資産を厳しく共同管理していたっていうのは、枝一本折ることすら罰せられた昔の日本の厳格な森林管理方法とそっくり。
日本もイギリスも意外と似てるな。

タージルム
タージルム

そうね。ともあれ、commonは権利上は荘園領主の私有地ってこと。
だから、Horsell Commonに墜落した宇宙船の処理をどうたらこうたらするときに、いちおうこの荘園領主に話をつけとく必要があるはず、っていうのが今回の段落の背景常識よ。

問題編

A large portion* of the cylinder had been uncovered*, though its lower end was still embedded*. As soon as Ogilvina saw me among the staring crowd on the edge of the pit she called to* me to come down, and asked me if I would mind going over to see Lord* Hilton, the lord of the manor.

portion部分 uncover掘り出す embed埋める call to叫ぶ Lord~卿

1. 青アンダーラインの部分を訳すと?
2. 赤アンダーラインの部分を直接話法に直すと?

解答編

A large portion* of the cylinder had been uncovered*, 【though its lower end was still embedded*】. 【As soon as Ogilvina saw me (among the staring crowd on the edge of the pit)】 she called to* me to come down, and asked me [if I would mind going over to see Lord* Hilton, the lord of the manor].

1. 青アンダーラインの部分は、She told me to come down.と似たような感じ。SVOCチックな文型。「下りてこいって叫んだ」。
2. 赤アンダーラインの部分を直接話法に直すと「She said to me, “Would you mind going over to see Lord Hilton, the lord of the manor?”」。こういう風に直接話法で見てあげると、訳しやすいんじゃないかな(Would you mind…?のお願いだなってわかる)

全訳

下端はまだ埋もれていたが、その円筒の大部分は掘り出され、姿を見せていた。オギルヴィーナちゃんは、穴のふちで見物していた群衆の中にわたしを見つけるとすぐ、下りてきてよって叫んで、荘園領主のヒルトン卿に会いに行ってくれないかとわたしに頼んできた。

デナリス
デナリス

…経済学の話でよく「共有地の悲劇(コモンズの悲劇)」っていうのが出てくるけど、そもそも共有地についてのイメージってなかなか現代にはないよね。

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