『宇宙戦争』の和訳・英文法解説です。
<流れ>
①かっこを振っていない英文
②単語注(①でアスタリスクを振ったところ)
③設問
④かっこを振った英文
⑤設問の答え
⑥訳
第3章 第6段落

この段落で「rouse」という語が出てるけど、
「rise」
「raise」
「arise」
「rouse」
「arouse」
の区別つく?

答え↓
rise:自動詞「上がる」 rise-rose-risen
raise:他動詞「上げる」「育てる」
(この2つはセット)
arise:「(問題が)起こる」arose-arise-arisen
rouse:「(眠りから)起こす」「奮起させる」
arouse:「(疑念などを)起こさせる」「興奮させる(ちょっとR18)」
この3つは「起こす」関連で非常に紛らわしいな。
問題編
In the afternoon the appearance of the common had altered* very much. The early editions of the evening papers had startled* London with enormous* headlines*:
“A MESSAGE RECEIVED FROM MARS.”
“REMARKABLE STORY FROM WOKING,”
and so forth*. In addition, Ogilvina’s wire* to the Astronomical Exchange had roused* every observatory* in the three kingdoms.
alter変わる startleびっくりさせる enormous極端な headline見出し and so forth~など(≒and so on≒etc) wire電信 rouse鼓舞する observatory観測所
1. オレンジの「paper」の意味は?
2. 青の過去分詞receivedの意味(用法)は?
3. ピンクの「the three kingdoms」が指している3つの王国は? 【世界史】
解答編

「Astronomical Exchange」について「Astronomical」が「天文学の」なのはいいとして「Exchange」の訳が難しいぞ。

ネットの英英辞典を見ると「”Exchange” is used in the names of some places where people used to trade and do business with each other.」だって。

「天文学情報交換学会」とでも訳すことにしようかしら? わりとオフィシャルな会合っぽいけどね。というかデナリスちゃんたぶんそこに出席してるんじゃないの?(第20話参照。デナリスちゃんは隕石学で家元みたいな偉い人。)

かも。

で、問題にもなってるけど、「in the three kingdoms」ってなに?
イギリスって4つの国(イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランド)から成ってるんじゃないの?

…なんかいろいろ違う

そうね。まず第一に細かいことだけど、1801~1922年の大英帝国(グレートブリテンおよびアイルランド連合王国)は、アイルランド全域も領土なのよ。だから、「北アイルランド」なんてものはないことに注意ね。


そして本題。「イングランド・スコットランド・ウェールズ・アイルランド」の中で、ウェールズだけはちょっと特別な国なの。
ウェールズは13世紀のころからずっと、イングランドに併合されてるのよ。

それに、ウェールズに安定した統一王国ができたことはなかったの(だから少なくとも「kingdom」と言えるものじゃない)。
ということで、ここで「the three kingdoms」って言っているのは、イングランド・スコットランド・アイルランドの3つね。

…ユニオンフラッグ(英国国旗)の成立を思い浮かべるとわかりやすい。

イングランドがウェールズを正式に取り込んだのは16世紀半ば。
そして、そのあと17世紀にイングランド&スコットランドが合体。
最後に19世紀初頭にアイルランドと合体して、20世紀前半にアイルランドが独立、現在のイギリスの姿になったの。

<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
(In the afternoon) the appearance of the common had altered* very much. The early editions of the evening papers had startled* London with enormous* headlines*:
“A MESSAGE RECEIVED FROM MARS.”
“REMARKABLE STORY FROM WOKING,”
and so forth*. In addition, Ogilvina’s wire* to the Astronomical Exchange had roused* every observatory* in the three kingdoms.
1. papers(可算名詞)はここでは「新聞」。可算・不可算に気をつけましょう。
2. この「received」は完了ですね。「火星から受け取られたメッセージ」と受動で訳すのは変です。また、messageは主語にはならなさそうですからね。
3. 上の解説通り。
午後には、ホーセル共有地の様子は大きく変わっていた。早刷りの夕刊は、大げさな見出しでロンドン中をびっくりさせた。「火星から受け取ったメッセージ」「ウォーキングからの注目すべき話」などなど。
さらに、オギルヴィーナちゃんが天文学情報交換学会に送った電信は、三王国の全観測所を鼓舞していた。

とはいってもウェールズはイングランドに併合された後も民族アイデンティティを保ちつづけていたわ。
たとえば、イングランド皇太子には21世紀になってもなお「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号が与えられてるのよ。皇太子一家は「the Wales family」ね。

あ、プリンス・オブ・ウェールズって、太平洋戦争初期に日本軍に沈められてたやつだ


21世紀では最新鋭空母の艦名になってるんだからね!

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どうしてこうも海軍の話ばっかりになるのか…。


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