Girls & Martians 第37話 「ロンドン、大慌てです!」【宇宙戦争 全訳】【入試 英文法 問題】

GuP_宇宙戦争_段落ごと

本シリーズは『宇宙戦争』を詳細に読解し、当時の時代情勢を読み解くことを目的としています。
実験的な試みとして、一部の登場人物の名前と代名詞を書き換えていますが、その他の単語や文章は変更しておりません。

『宇宙戦争』の和訳・英文法解説です。

<流れ>
①かっこを振っていない英文
②単語注(①でアスタリスクを振ったところ)
③設問

④かっこを振った英文
⑤設問の答え
⑥訳


第3章 第6段落

ウェストリッジ
ウェストリッジ

この段落で「rouse」という語が出てるけど、
「rise」

「raise」
「arise」

「rouse」
「arouse」

の区別つく?

ウェストリッジ
ウェストリッジ

答え↓


rise:自動詞「上がる」 rise-rose-risen
raise:他動詞「上げる」「育てる」
(この2つはセット)

arise:「(問題が)起こる」arose-arise-arisen
rouse:「(眠りから)起こす」「奮起させる」
arouse:「(疑念などを)起こさせる」「興奮させる(ちょっとR18)」
この3つは「起こす」関連で非常に紛らわしいな。

問題編

In the afternoon the appearance of the common had altered* very much. The early editions of the evening papers had startled* London with enormous* headlines*:
“A MESSAGE RECEIVED FROM MARS.”
“REMARKABLE STORY FROM WOKING,”
and so forth*. In addition, Ogilvina’s wire* to the Astronomical Exchange had roused* every observatory* in the three kingdoms.

alter変わる startleびっくりさせる enormous極端な headline見出し and so forth~など(≒and so on≒etc) wire電信 rouse鼓舞する observatory観測所

1. オレンジの「paper」の意味は?
2. 青の過去分詞receivedの意味(用法)は? 
3. ピンクの「the three kingdoms」が指している3つの王国は? 【世界史】

解答編

ウェストリッジ
ウェストリッジ

「Astronomical Exchange」について「Astronomical」が「天文学の」なのはいいとして「Exchange」の訳が難しいぞ。

オギルヴィーナ
オギルヴィーナ

ネットの英英辞典を見ると「”Exchange” is used in the names of some places where people used to trade and do business with each other.」だって。

タージルム
タージルム

「天文学情報交換学会」とでも訳すことにしようかしら? わりとオフィシャルな会合っぽいけどね。というかデナリスちゃんたぶんそこに出席してるんじゃないの?(第20話参照。デナリスちゃんは隕石学で家元みたいな偉い人。)

デナリス
デナリス

かも。


ヘンスリー
ヘンスリー

で、問題にもなってるけど、「in the three kingdoms」ってなに?
イギリスって4つの国(イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランド)から成ってるんじゃないの?

デナリス
デナリス

…なんかいろいろ違う

タージルム
タージルム

そうね。まず第一に細かいことだけど、1801~1922年の大英帝国(グレートブリテンおよびアイルランド連合王国)は、アイルランド全域も領土なのよ。だから、「北アイルランド」なんてものはないことに注意ね。

タージルム
タージルム

そして本題。「イングランド・スコットランド・ウェールズ・アイルランド」の中で、ウェールズだけはちょっと特別な国なの。
ウェールズは13世紀のころからずっと、イングランドに併合されてるのよ。

タージルム
タージルム

それに、ウェールズに安定した統一王国ができたことはなかったの(だから少なくとも「kingdom」と言えるものじゃない)。

ということで、ここで「the three kingdoms」って言っているのは、イングランド・スコットランド・アイルランドの3つね。

デナリス
デナリス

…ユニオンフラッグ(英国国旗)の成立を思い浮かべるとわかりやすい。

デナリス
デナリス

イングランドがウェールズを正式に取り込んだのは16世紀半ば。
そして、そのあと17世紀にイングランド&スコットランドが合体。
最後に19世紀初頭にアイルランドと合体して、20世紀前半にアイルランドが独立、現在のイギリスの姿になったの。

(In the afternoon) the appearance of the common had altered* very much. The early editions of the evening papers had startled* London with enormous* headlines*:
“A MESSAGE RECEIVED FROM MARS.”
“REMARKABLE STORY FROM WOKING,”
and so forth*. In addition, Ogilvina’s wire* to the Astronomical Exchange had roused* every observatory* in the three kingdoms.

1. papers(可算名詞)はここでは「新聞」。可算・不可算に気をつけましょう。
2. この「received」は完了ですね。「火星から受け取られたメッセージ」と受動で訳すのは変です。また、messageは主語にはならなさそうですからね。
3. 上の解説通り。

午後には、ホーセル共有地の様子は大きく変わっていた。早刷りの夕刊は、大げさな見出しでロンドン中をびっくりさせた。「火星から受け取ったメッセージ」「ウォーキングからの注目すべき話」などなど。
さらに、オギルヴィーナちゃんが天文学情報交換学会に送った電信は、三王国の全観測所を鼓舞していた。

タージルム
タージルム

とはいってもウェールズはイングランドに併合された後も民族アイデンティティを保ちつづけていたわ。
たとえば、イングランド皇太子には21世紀になってもなお「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号が与えられてるのよ。皇太子一家は「the Wales family」ね。

オギルヴィーナ
オギルヴィーナ

あ、プリンス・オブ・ウェールズって、太平洋戦争初期に日本軍に沈められてたやつだ

タージルム
タージルム

21世紀では最新鋭空母の艦名になってるんだからね!

Alex Ceolin – http://www.defenceimagery.mod.uk/fotoweb/archives/
5000-Current%20News/Archive%20(MOD)/MOD/2019/September/MD190011015.jpg, OGL v1.0

ウェストリッジ
ウェストリッジ

どうしてこうも海軍の話ばっかりになるのか…。

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