『宇宙戦争』の全訳・英文法解説です。
第5章 第9段落

まず第1文は、the flagが主語、flutterとwentが動詞なので第一文型倒置ね。
問題編
Flutter*, flutter, went the flag, first to the right, then to the left. It was too far for me to recognise anyone there, but afterwards I learned that Ogilvina, Stephanie, and Hensley were with others in this attempt at communication. This little group had in its advance dragged* inward*, so to speak, the circumference* of the now almost complete circle of people, and a number of dim* black figures followed it at discreet distances*.
flutterはためく dragゆっくり引く inward中心へ circumference境界・周 dimぼんやりした at discreet distances目立たないように離れて
1. 赤アンダーラインの部分の訳は?
2. 青のso to speakの同義語は?
3. 緑のa number of の意味は?

…この「代表団」にお三方いたんだ。

そー

ゆー

ことー

そういえばここで使われてる旗信号「Wigwag」はアメリカで使われたってことだったけど(前段落参照)、ヘンスリーちゃんがアメリカ担当っていう会話編の設定が、小説本編で謎に裏付けられてて怖いぞ。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
Flutter*, flutter, went the flag, first to the right, then to the left. It was too far for me to recognise anyone there, but afterwards I learned that Ogilvina, Stephanie, and Hensley were with others in this attempt at communication. This little group had (in its advance) dragged* (inward*), 《so to speak》, the circumference* of the now almost complete circle of people, and a number of dim* black figures followed it at discreet distances*.
1. 赤アンダーラインの部分は、まず「in its advance」(≒in advancing)(前進する際に)が副詞句なのでいったんカッコにくくってhad dragged(引きよせていた)という形にしてあげます。そしてその目的語が「the circumference」ですかね。円周を引き寄せていたというまたもや比喩的な表現ですが…(下画像参照)。
もちろん、ここは他の解釈があるかもです。コメ欄で教えてください!
2. 青のso to speakの同義語は「as it were」ですね。比喩的説明をするときにつかう「いわば」という意味の言葉です。「drag」が比喩でしょう。
3. 緑のa number of の意味は「いくつかの」または「たくさん」。ここはどっちかわかんないです。第31話でもa number ofについてチラッと触れましたが、これ難しいですよね。
学校で教わる分には「たくさんの」(≒many)って教えられることが多いわりに、実際には「いくつかの」(≒several)でも使われるっていう。
…manyとseveralは違うじゃん!どう見分けるんだよ! って思います。
ジーニアス英和辞典は「いずれの意味かは文脈による」くらいしか書いてません。
英語教科書会社の美誠社さんの詳しい記事(こちら)ではたいへん詳しい解説が書いてますが結論として明確な判断基準はなく、a number of というのは結構「ぼかす」表現らしいです。たしかにこの文でも、「dim black figures」(ぼんやりした黒い人影)というふうに、はっきりしないものを修飾するのに使ってますね。
ちなみに、英語校正のプロの会社の記事(こちら)では「a number ofは使わないようにしよう」と書かれる始末。

当然だけどいまは代表団(下画像オレンジ)が先頭ね。
そして代表団が火星人に向かって前進するにしたがって、まわりの人々(下画像黄色)も穴の方に前進してるってわけ。
これが「The little group had dragged inward the circumference of the circle of people」の意味ね。


これが人間側の最後のチャンスだったのに…
交渉失敗時に備えて、ここで一斉火力投射する用意をしておけば…
全訳
はためく、はためく、旗が。まず右に、そして左に。
わたしのところからは遠すぎてそこにいるのが誰か認識することはできなかったが、後に、オギルヴィーナちゃん、ステファニーさん、ヘンスリーさんが他の人たちと一緒に火星人とコミュニケーションをとろうというこの試みをしていたことを知った。この小さい集団は前に進むときに、きれいな人の輪をいわば穴の方へ引き寄せているようだった。
いくばくかのぼんやりした黒い人影が目立たないように離れて、代表団についていってた。

…火星人に接近する「代表団」たちと、取り囲み騒ぐ大勢の人々。
さて彼らの運命はいかに。


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