『宇宙戦争』の全訳・英文法解説です。
第6章 第9段落
前提知識

ずっと前から出てきてるけど、「puff」という謎の単語について。単語の辞書的意味では「ひと吹き」とかというよくわかんない訳になってるが、画像で見ると一目瞭然だ。

だいたい、タバコの煙のようなものだと思ってくれればOKよ。


「puffs of smoke」のイメージで一番近いのは下の写真かな。
煙が立ち上ってる様子。この各々の立ち上ってる煙も「puff」ね。


普通は使われないけど、この段落では「puff of flame」っていう表現が出てくるよ!
煙が炎に変わっただけだから、以下の写真をイメージしてくれるといいかな。
われらがM1エイブラムスの砲撃シーンだよ!


他にも「puff of wind」で「一陣の風」とかっこよく訳したり…。基本は「一条」「一筋」みたいに、単位的に訳してあげるのがいいかもしれん。とにかく、イメージがつかめればOKだ。

さて、続いて「gallop」(ギャロップ)について。馬の走法だ。

日本語では「襲歩」と訳され、最も速度が出る走法ですよ。
最高時速40~50㎞になります。馬の足が4本すべて空中に浮いてるときがあるんですね。



「mounted policeman」については第81話を参照してね。
問題編
In the sudden thud*, hiss*, and glare* of the igniting* trees, the panic-stricken* crowd seems to have swayed* hesitatingly* for some moments. Sparks* and burning twigs* began to fall into the road, and single leaves like puffs* of flame. Hats and dresses ( ) fire. Then came a crying from the common. There were shrieks* and shouts, and suddenly a mounted policeman came galloping through the confusion ( ) her hands clasped* over her head, screaming.
thud(重い物が落下する)ドシンという音 hiss(蒸気の)シューという音 glareまばゆい光 ignite火が付く panic-strickenおびえた sway揺れる hesitatinglyためらいながら spark火花 twig小枝 puffひと吹き・ひと筋 shriek悲鳴 clasp握りしめる
1. 青のandが繋いでるものは?
2. オレンジのandが繋いでるものは?
3. 青アンダーラインの訳は(必要な部分は補って訳してね)?
4. 赤カッコの中に入る動詞一語は(※過去形)?
5. 緑のcryingの意味は?
6. 紫カッコの中に入る前置詞一語は?

「sway hesitatingly」(ためらいがちに揺れる)ってなんだろ

どうなんだろー。
人々がわけのわかんない状況に戸惑って右往左往してる状況なのかな。

ワンチャン爆風もあるんじゃないかな?
ノズルブラストとか。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
(In the sudden thud*, hiss*, and glare* of the igniting* trees), the panic-stricken* crowd seems to have swayed* hesitatingly* (for some moments). Sparks* and burning twigs* began to fall into the road, and single leaves (like puffs* of flame). Hats and dresses caught fire. Then came a crying (from the common). There were shrieks* and shouts, and (suddenly) a mounted policeman came galloping (through the confusion) (with her hands clasped* over her head), screaming.
1. 青のandが繋いでるものは、thud, hiss, glareですね。
2. オレンジのandが繋いでるものは前後の文章です。せやかてここでいったん文を区切って読みましょうね。
3. 青アンダーラインについて、まず「single leaves」とsingleの被修飾語が複数形になってますので、singleは「一つの」じゃなくて、「単一の・一様な・同じ種類の」という訳がいいでしょう。あと、andの手前と構造が同じだから省略されてると推測すると、single leaves (also) began to fall like into the road puffs like puffs of flame というふうに復元できますかね。 「葉が落下する」では随分と重そうな葉っぱだなぁという印象がありますので、「葉が舞う」としてあげるといいかもしれません。
4. 赤カッコの中に入る動詞一語はcaughtです。「catch fire」で「火が付く」(≒ignite≒light)ですね。
5. 緑のcryingの意味は「悲鳴」「叫び声」あたり。びっくりしてる状況で上がるのは、鳴き声ではなく驚愕の声でしょう(泣くのは感情の整理ができてからですからね)。
6. 紫カッコの中に入る前置詞一語は「with」です。分詞構文の一種の、「with O C」付帯状況です。後ろにあるscreamingが分詞構文なので、こちらから推測することもできましたかね。
全訳
突然ドーン・シューという音が聞こえ、林に火がついて閃光が放たれるのを見て、びっくりした人々は少しの間ためらいがちに右往左往しているようだった。火花と燃える小枝が道に落下しはじめた。そして一様な葉っぱも、一筋の炎のように吹かれて舞っていた。帽子と洋服には火がついた。そのとき、共有地から悲鳴が上がった。金切声と叫び声がした。突然、手を頭の上で握りしめ、叫びながら、騎馬警官がギャロップで混乱の中を駆け抜けてきた。

「came a crying from the common」っていうのは要するに、人々に対してレーザー砲の攻撃が始まったってことよね。

だなっ。
ちょっと第三者的な視点で語ってる(この章は人から聞いた話だからね)とこだ。

それにしてもこの警官も頑張ってるわね。

というかこの時代は「policeman」だよな。21世紀では「police officer」らしい。
もちろん物語にポリコレを持ち込んで批判するつもりはさらさらないけどな。
単に時代情勢の変化を興味深く思ってるだけだ。


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