『宇宙戦争』の全訳・英文法解説です。
VII. HOW I REACHED HOME.
第7章「お家に帰ります!」
第7章 第1段落
振り返り

第7章に入るぞ。

このSF小説「The War of the Worlds」(邦訳:宇宙戦争)は、1900年ごろのイギリスを舞台に、火星人に一方的に蹂躙される人類の様子を描く物語だったわね。

本小説の特徴は、とても現実的なところ。科学的なところも、地理的なところも。
火星人は21世紀で実用化されてきたレーザー兵器や、20世紀後半にならないとアニメでも出てこない搭乗型ロボ兵器を使ったりするの。
そして、原作者のH・G・Wellsさんが実際に住んでいた街Wokingを物語の中心にして、1900年当時のイギリスの現実の都市・鉄道・軍隊・新聞などをそのまま使ってるわ。

ということで、この小説は架空の話ではなく、1900年当時に起きた現実の物語として読める話になってるんだ。この当時の時代背景は第75話参照。帝国主義・植民地時代ってことがポイントだぞ。それに対するアンチテーゼ・風刺になってるからな。

それで第6章までは、火星人が「Horsell Common」に着陸して、周りに集まった群衆に対してレーザー兵器を発射。数十名の犠牲者が出たところね。

語り手のわたしウエストリッジは命からがらHorsell Commonから自宅に戻っているところ。
ここ会話編ではドイツ担当だっ。ジーク・ハイル!

わたしはリッちゃんの奥さん。今はおうちにいて、リッちゃんの帰宅を待ってるよ。イギリス万歳!

えー。火星人の攻撃で既に死亡認定された人その1。天文学者のオギルヴィーナだ。
でもまだ死んでない可能性も微レ存。
会話編ではイタリア担当、のはず。

あ、死亡認定その2。
ジャーナリストのヘンスリーだよ。
ここではアメリカたんとう。

はい、死亡認定その3。
王室天文官のステファニーですよ。会話編ではフランス担当。

…いつも自己紹介で最後に回されるデナリスだよ。
わたしの担当国はないけど、しいて言うならイギリスってとこかな。
問題編
For my own part*, I remember nothing of my flight* except the stress of blundering* against trees and stumbling* through the heather*. All about me gathered the invisible terrors of the Martians; that pitiless* sword of heat seemed whirling* to and fro*, flourishing* overhead before it descended* and smote* me out of life. I came into the road between the crossroads* and Horsell, and ran along this to the crossroads.
for one’s part~に関しては flight逃走 blunderぶつかる stumbleつまずく heatherヘザー(そろそろ注つけなくていいよね?) pitiless残酷な whirlぐるぐる回る to and froいったりきたり flourish(比喩的に)派手に燃える descend襲う smite(過去形smote)殺す crossroads(通常複数形で)交差道路
1. オレンジのandが繋いでるものは?
2. 赤アンダーラインの文型表示は?
3. 赤のitが指しているものは?
4. 青のandが繋いでるものは?
5. 緑のthisが指しているものは?

ということでわたしの逃走経路の概略(赤紫色)だ。
火星人がいるsand-pitから逃げて道路(Shore’s Road)に出て、6本の道路が集まってる交差点(Six Crossroads)(オレンジ色)を目指したってとこだな。

解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
(For my own part*), I remember nothing of my flight* (except the stress of blundering* against trees and stumbling* through the heather*). (All about me) gathered the invisible terrors of the Martians; that pitiless* sword of heat seemed whirling* (to and fro*), (flourishing* overhead 【before it descended* and smote* me out of life】). I came into the road (between the crossroads* and Horsell), and ran (along this) (to the crossroads).
1. オレンジのandが繋いでるものは「blundering」と「stumbling」。2つのingですね。
2. 赤アンダーラインの文型表示は上の通り。All about meのAllは、about meを強調する副詞だから主語じゃないですね。
3. 赤のitが指しているものは、that pitiless sword。レーザー兵器のことです。
4. 青のandが繋いでるものは、came と ranですね。
5. 緑のthisが指しているものは、the roadです。上記地図を参照。Shore’s Roadといいます。
全訳
わたし自身としては、逃げている途中、木にぶつかったり、ヘザーでつまずいたりしたストレスしか覚えていない。わたしの周りには、絶えず火星人に対する目に見えない恐怖がつきまとっていた。あの容赦のないレーザーの剣は行ったり来たりぐるぐる回っていて、わたしに襲いかかって殺してくる前に頭上で散って消えた。わたしは交叉路とホーセルの間にある道に出て、道沿いに交叉路の方に逃げていった。

最初に「for my own part」って書いてるのは、第6章がわたし以外の群衆の様子を書いてたから、第7章で自分の話に戻ることを示してるわけ。

さて訳し方のポイントだけど、「nothing…except~」を「~だけ」と訳せば、日本語としてはすっきりするな(入試問題ではやらない方がいいかも)。
あと、「Heat-Ray」(熱線)は、より現実感を出すために「レーザー」と訳してるぜ。


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