<流れ>
①かっこを振っていない英文
②単語注(①でアスタリスクを振ったところ)
③設問
④かっこを振った英文
⑤設問の答え
⑥訳
V. THE HEAT-RAY.
第5章「レーザー光線です!」
第5章 第1段落 (第55話)
振り返り・前提知識

まずは第4章までをまとめとく?

了解。
わたしは小説の語り手役(GuP西住まほ)です。上のGuPダージリン様はわたしの奥さん役。
ここは1900年ごろのイギリス、ロンドンのベッドタウンWokingなのだ。
町はずれのホーセル共有地(共有地については第22話参照)に、火星からの宇宙船と思しき円筒(cylinder)が着陸したんだ。
でもそこから現れた火星人は触手属性のキモい姿をしてて、円筒の周りの何百人という群衆はあまりの恐ろしさに散り散りになって逃げだしたってところだな。

わたし(Ogilvy; GuPアンチョビ)は天文学者だ。

ミー(Henderson; GuPケイ)はロンドンでワークしてるジャーナリスト。

わたし(Stent; GuPマリー)は王立天文官(=天文学会の長・グリニッジ天文台長)ですよ。

…えっと、わたしは(Denning; GuPアリス)は隕石学会のトップ。でももう小説の中には出てこないの…。
問題編
After the glimpse* I had had of the Martians* emerging from the cylinder in which they had come to the earth from their planet, a kind of fascination* paralysed* my actions. I remained standing knee-deep* in the heather*, staring at the mound* that hid them. I was a battleground* of fear and curiosity.
glimpse一見 Martian火星人 fascination魅了 paralyse麻痺させる knee-deep in~が膝の深さまで達している heatherヘザー(低木)(第22話参照) mound塚 battleground≒battlefield
1. 青のアンダーラインの訳は?
2. オレンジのthemが指しているものは?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
【After the glimpse* 〔I had had of the Martians emerging (from the cylinder 〔in which they had come (to the earth) (from their planet)〕)】, a kind of fascination* paralysed* my actions. I remained standing (knee-deep* in the heather*), (staring at the mound* 〔that hid them〕). I was a battleground* of fear and curiosity.
1. 青のアンダーラインについて、先行詞を関係詞中に戻してあげると「I had had the glimpse of the Martians emerging」となります。「had the glimpse of」は「see」の仲間なので、SVOCの第5文型(っぽいもの)として訳しましょう。
2. オレンジのthemが指しているものは「the Martians」です。
全訳
火星人が火星から地球に来るときに乗ってきた円筒から現れるのを一目見た後、ある種とりつかれて、わたしは動けなくなった。火星人が背後にいる塚を見つめつつ、わたしはヘザーの低木に膝まで沈んで立ち続けた。恐怖心と好奇心が相克していたのだ。

「battleground」かぁ。
いよいよだな
第5章 第2段落 (第56話)
問題編
I did not dare to go back towards the pit, but I felt a passionate* longing* to peer* into it. I began walking, therefore, in a big curve, seeking some point of vantage* and continually* looking at the sand-heaps that hid these new-comers to our earth. Once a leash* of thin black whips*, like the arms of an octopus, flashed* across the sunset and was immediately withdrawn*, and afterwards a thin rod* rose up, joint* by joint, bearing at its apex* a circular* disk that spun* with a wobbling* motion. What could be going on there?
passionate強い longing切望 peerのぞき込む(※この小説ではよく出てくるので覚えて) vantage見晴らしのいい場所(cf. advantage) continuallyしきりに(≠continuously絶え間なく) leash綱 whipムチ flashちらっと見える withdraw引く rodさお jointつなぎ目・関節 apex頂点 circular円い spin-spun-spun回転する wibblingふらついた
1. 赤アンダーラインの部分で、(意味を変えずに)文法上省略できる一語は?
2. オレンジのandが繋いでるものは?
3. 赤のonceの品詞は?
4. 青アンダーラインの部分は何を意味している(比喩を使わずに説明すると)?
5. 緑のandが繋いでるものは?
6. 紫のandが繋いでるものは?
7. 茶色のjoint by jointの意味は? joint=つなぎ目・関節
8. 青のbearの意味は?
9. ピンクのgo onの意味は?

とうとうこの段落後半部で、小説の表紙(↓画像)にも載ってる火星軍の機械が登場したわね。
もうだいたい察してるかもだけど、これが火星軍の汎用決戦兵器よ。火星人が搭乗する戦闘ロボットね。


…搭乗型巨大ロボットとか、時代を先取りしすぎてるわね。
こういうのもまたロマンがあっていい感じ。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
I did not dare to go back towards the pit, but I felt a passionate* longing* 〈to peer* into it〉. I began walking, 《therefore》, in a big curve, (seeking some point of vantage*) and (continually* looking at the sand-heaps 〔that hid these new-comers to our earth〕). (Once) a leash* of thin black whips*, 《like the arms of an octopus》, flashed* (across the sunset) and was immediately withdrawn*, and afterwards a thin rod* rose up, 《joint* by joint》, (bearing (at its apex) a circular* disk 〔that spun* with a wobbling* motion〕). What could be going on there?
1. 赤アンダーラインの部分で、省略できる一語は「to」です。needと同じように、否定文・疑問文ではdare(あえて~する)を助動詞として使うことがあります。そして、dareは助動詞と動詞の両方の特性を備えているので、時々混ざります。
I did not dare to go back(動詞)≒I did not dare go back(動詞と助動詞の混合)≒I dared not go back(助動詞)
という言い換えがあります。この小説では上の3種類の言い換えが全て出てきますので、ぜひ覚えておきましょう。
ちなみに、backは副詞ですので、towardsは省略できません。
2. オレンジのandが繋いでるものは「seeking」と「looking」です。分詞構文を繋いでますね。walkingまで含めた3つがbeganの目的語となっているという解釈もありそうですが、I began continually looking…が変な訳になりそうですので今回は分詞構文という解釈にしました。
3. 赤のonceの品詞は副詞です。こういう問題だと「接続詞」と飛びつきたくなりますが、SVの数を数えて落ち着きましょう。
4. 青アンダーラインの部分は、火星人の触手を「細く黒いムチの綱」と表しています。
5. 緑のandが繋いでるものはflashedとwas withdrawnの2つの動詞です。
6. 紫のandが繋いでるものはonceから始まるSVと、直後のafterwardsから始まるSVを繋いでいます(文と文を繋いでる)。
7. 茶色のjoint by jointについて、「A+by/and/afterなど+A」と、前置詞の前後で同じ言葉を繰り返すことで、強調などの意味を持つ(その場に合わせて訳す)ことがあります。副詞になります。little by little, again and again, day after day(少しずつ、何度も何度も、来る日も来る日も)などです。ここでは「rose up joint by joint」(ひと関節ずつあがってきた)と解釈しましょう。
8. 青にあるbearは多義語ですね。ここでは「支える」「保つ」が適当でしょう。この意味で出てくることはほぼないので覚えなくていいですが、他の「生む」「耐える」「実をつける」を覚えましょう。「熊」はさすがに大丈夫でしょ。
9. ピンクのgo onも多義語です。ここでは「起こる」(この意味の場合は普通ing形)。go onは「続ける」「起こる」「時が経つ」(≒go by)を覚えておくとともに、go on to V(続いて次のステップに進む)、go on Ving(そのまま~し続ける)の違いを覚えておきましょう。あと、go on Ving≒continue Ving[to V]ですね。continueの場合はto VとVingで大きな意味の違いはありません。
全訳
わたしは穴の方へは進んで戻らなかったが、穴の中をのぞき込みたいと熱く切望していた。だからわたしは、大きなカーブを描くように歩き始め、見晴らしのいい場所を探しつつ、地球への新たな来訪者が背後に潜んでいる砂の山にしきりに目をやった。一度、タコの腕のような細く黒いムチの綱が、沈みゆく太陽を横切るのがちらっと見えた。それはすぐに引っ込められて、その後、細い竿がひと関節ずつ上がってきた。そのてっぺんで、ふらついて動きながら回転する円盤状のものを支えていた。そこで何が起きていたのだろう?

そうそう、therefore, howeverとかの文修飾副詞は、文中にあっても日本語訳するときは文頭に出すんだよ!
第5章 第3段落 (第57話)
問題編
Most of the spectators* had gathered in one or two groups—one a little crowd towards Woking, the other a knot of* people in the direction of Chobham. Evidently they shared my mental conflict. There were few near me. One man I approached—he was, I perceived, a neighbour of mine, though I did not know his name—and accosted*. But it was scarcely a time for articulate* conversation.
spectator見物人 a knot of一団 accost呼び止める articulate明確な
1. 青アンダーラインの部分で省略されてると考えられる一語は?
2. 紫のtheyが指しているものは?
3. 茶色の「mental conflict」とは何と何の対立(conflict)? ヒント:以前の段落を見てみよう
4. ピンクのfewの後に省略されている一語は?
5. 赤アンダーラインの部分の文型表示は?

いまはこんな風に、火星人から逃げてる人々がWoking・Chobham方向にグループを作ってるわよ。

解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
Most of the spectators* had gathered in one or two groups—(one a little crowd towards Woking), (the other a knot of* people in the direction of Chobham). Evidently they shared my mental conflict. There were few near me. One man I approached《—he was, 《I perceived》, a neighbour of mine, 【though I did not know his name】》—and accosted*. But it was scarcely a time for articulate* conversation.
1. 青アンダーラインの部分で省略されてると考えられる一語は「being」ですね。one以降とthe other以降は独立分詞構文と考えればOK。
2. 紫のtheyが指しているものは「(most of) the spectators」。
3. 茶色の「mental conflict」は「恐怖」と「好奇心」の闘争です。第5章第1段落参照。
4. ピンクのfewの後に省略されている一語は「people」。manyとかもpeopleが省略されたりします。
5. 赤アンダーラインの部分の文型表示は上の通り。「ー」で挟まれてるところは挿入なので無視。「One woman I approached and accosted」となり、OSVの第三文型倒置だなってわかると思います。
全訳
ほとんどの見物人は1つ2つの集団となって集まっていた。1つはウォーキングの方の小規模な群衆、もう1つはチョブハムの方向の一団だった。明らかに彼らもわたしと同じ葛藤を抱いていた。わたしの近くにはほとんど人がいなかった。ある男に近づいて声をかけた。その人は近所の人だと気づいた。名前は知らなかったけど。ほとんど明瞭な会話の時間はなかった。

ここの「articulate」は形容詞で、lateの部分の発音は「lət」(レット/リット)。動詞の「articulate」のlateは「leit」(レイト)で発音が違っちゃうんだよね。
基本的には、chocolateなど動詞以外の-lateは「lət」、calculateなど動詞の-lateは「leit」となるんだよ。
第5章 第4段落 (第58話)

ここらへんはしばらく退屈な段落が続くけど許してくれ。
もうちょっとで盛り上がってくるから。
問題編
“What ugly brutes*!” he said. “Good God! What ugly brutes!” He repeated this over and over again.
“Did you see a man in the pit?” I said; but he made no answer to that. We became silent, and stood watching for a time side by side*, deriving*, I fancy, a certain comfort in one another’s* company. Then I shifted my position to a little knoll* that gave me the advantage of a yard or more of elevation* and when I looked for him presently* he was walking towards Woking.
brute獣 side by side並んで derive得る one anotherお互い knoll小山 elevation標高 presentlyまもなく・すぐに
1. オレンジの「certain」の意味は?
2. 赤の「company」の意味は?
3. 緑のandが繋いでるものは?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
“What ugly brutes*!” he said. “Good God! What ugly brutes!” He repeated this over and over again.
“Did you see a man in the pit?” I said; but he made no answer to that. We became silent, and stood watching for a time side by side*, deriving*, 《I fancy》, a certain comfort in one another’s* company. Then I shifted my position to a little knoll* 〔that gave me the advantage of a yard or more of elevation*〕 and 【when I looked for him presently*】 he was walking towards Woking.
1. オレンジの「certain」の意味は「ある」。a certain+名詞のときのcertain(制限用法)は「ある」、be certainのときのcertain(叙述用法)は「確信している」です。
制限用法と叙述用法で意味が違ってくる形容詞は他に、late, right, presentを覚えておきましょう。
2. 赤の「company」の意味は「一緒にいること」。「会社」じゃありません。
3. 緑のandは前後の2文を繋いでます。
全訳
「なんてみにくい獣だ!」彼は言った。「本当にまったく、なんてみにくい獣だ!」彼はこのことを何度も何度も繰り返した。
「穴の中にいる人を見た?」とわたしは聞いたが、それに対する返答はなかった。わたしたちは静かになり、隣り合わせになってしばらくの間眺めて立っていた。お互い一緒にいることが、ある種心地よく感じていたように思う。そのあとわたしは、1ヤード以上高い小さな丘に場所を移した。すぐに彼を探したとき、彼はウォーキングの方へ歩いていた。
第5章 第5段落 (第59話)

この段落の時間は「twilight」になってる。
twilightは「黄昏時」とかっこよく訳されるかんじ。日の出前か日没後のほのかに明るい時間帯だ。ここでは日没後だな。

問題編
The sunset faded* to twilight* before (further, it, happened, anything) . The crowd far away on the left, towards Woking, seemed to grow, and I heard now a faint* murmur* from it. The little knot* of people towards Chobham dispersed*. There was scarcely an intimation* of movement from the pit.
fade次第に薄れる twilight黄昏 faintかすかな murmur小さな人声 knot一団 disperse散らばる intimation兆候
1. 赤アンダーラインの部分を「さらなる進展があった」という意味になるように並び替えよ。ただし一語不要。
2. 青のitが指しているものは?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
The sunset faded* to twilight* 【before anything further happened】. The crowd 〈far away on the left〉, 《towards Woking》, seemed to grow, and I heard now a faint* murmur* from it. The little knot* of people towards Chobham dispersed*. There was scarcely an intimation* of movement from the pit.
1. 赤アンダーラインの部分は上のように「anything further happened」となります。~thingは後置修飾するということと、happenが自動詞だということに気をつけましょう。
2. 青のitが指しているものは「the crowd」です。
全訳
さらなる進展がある前に、夕日は沈み、薄暗い黄昏どきになった。ウォーキングの方、左側遠くにいる群衆は膨らんでいるようで、その方向からかすかな人の声がそのとき聞こえた。チョブハムの方の小さな集団はバラバラになっていた。穴からの動きの兆候はほとんどなかった。

過去の文で「now」という単語は「そのとき」と訳せばいいかしらね。
第5章 第6段落 (第60話)

過去イチ意味がわからない段落よ。各単語はわかるんだけど、結局何を言ってるかわかんないってタイプ。

この文章の最初から三番目の単語のthis(it was thisのthis)は、前段落の「There was scarcely an intimation of movement from the pit.」(穴から動きの兆候がなかったこと)を指してるよ!
問題編
It was this, as much as anything, that gave people courage, and I suppose the new arrivals* from Woking also helped to restore* confidence. At any rate*, as the dusk* came on a slow, intermittent* movement upon the sand-pits began, a movement that seemed to gather force as the stillness of the evening about the cylinder remained unbroken. Vertical* black figures in twos and threes* would advance, stop, watch, and advance again, spreading out* as they did so in a thin irregular crescent* that promised* to enclose* the pit in its attenuated* horns. I, too, on my side* began to move towards the pit.
arrival到着した人 restore回復する at any rateそれはさておき dusk夕暮れ時 intermittent断続的な vertical垂直な in twos and threes三々五々 spread out広がる crescent三日月形 promise~しそうだ enclose囲む attenuate細くする on my side自分がいるところから
1. 赤アンダーラインの部分の訳は?
2. オレンジのas句/節が終わるのはどこ?
3. 紫のas句/節が終わるのはどこ?
4. 茶色のas句/節が終わるのはどこ? また、このasの意味は?
5. 緑の「did so」は何を指している?

なんだよ「spreading out as they did so in a thin irregular crescent that promised to enclose the pit in its attenuated horns」って。文法をクリアしても、突然の「crescent」とか「attenuated horns」が意味不明なんだが。
…というか「クレセント」に「アテニュエイテッド」とか中二ワードじゃないか。さすがドイツ担当のリッちゃんだ。

…crescentとかattenuatedは比喩表現だから。


sand-pitのところに火星人(上画像赤色)がいて、それを人々が取り囲んでる感じ。
その人々の集団の様子が上から見ると三日月形だったってわけね。(cresent)(上画像黄色)
その先っぽの方はとんがってるから「attenuated horns」(上画像オレンジ色)で、sand-pitを囲もうとしてるってこと。

「わたし」(上画像青色)はsand-pitに近づこうとしてるところだ。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
It was this, 《as much as anything》, that gave people courage, and I suppose the new arrivals* from Woking also helped to restore* confidence. At any rate*, 【as the dusk* came on】 a slow, intermittent* movement 〈upon the sand-pits〉 began, a movement 〔that seemed to gather force 【as the stillness of the evening about the cylinder remained unbroken】〕. Vertical* black figures in twos and threes* would advance, stop, watch, and advance again, (spreading out* 《as they did so》 (in a thin irregular crescent* 〔that promised* to enclose* the pit in its attenuated* horns〕). I, too, (on my side*) began to move towards the pit.
1. it wasとthatを取り外しても意味が通るので、赤アンダーラインの部分はitーthatの強調構文ですね。あとas ~ as any…は最上級を表します(例 She is as smart as any student in my class=彼女はうちのクラスで誰よりも賢い)ので、as much as anythingは「どんなものよりも」とかと訳してあげるとよいでしょう。
2. オレンジのas句/節が終わるのはonです。come onは自動詞で「(暗闇などが)やってくる」という意味があります。ちょっと難しかったかも。
3. 紫のas句/節が終わるのは文末です。「, a movement that…」は「a slow, intermittent movement」の説明をしているので、SVが入ってはいけません。だから「, a movement 〔that…unbroken〕.」というように最後までthat節のカッコがないといけない。そうなると、as節はSVの数的に文末まで伸びていることになります。stillnessーunbrokenというコロケーションも成立しそうです。
4./5. 茶色のas句/節が終わるのは「so」までです。そしてthey did soは前の「Vertical black figures~advance again」を指します。このasの意味は「~のとき」か「~の間」。黒い人影が進んだりしている間に、散らばってたってことです。このas they did soはat the same timeとも言い換えられると思います。
asってwhenより同時性が強いと言うことも覚えておきましょう。
全訳
人々に勇気を与えたのはなによりもこのことだった。ウォーキングから新しく人が来たことも、自信を取り戻すのに役に立ったのだと思う。それはさておき、夕闇がやってくると、ゆっくりとした断続的な動きが砂地の近くで始まった。円筒の周りで夜の静寂が続いている間に、ますます盛んになっていくような動きだった。まっすぐな黒い人影が三々五々進んだり、止まったり、じっと眺めたり、そしてまた進んだりしていた。同時に、先っぽの方で穴を取り囲むように三日月状に、群衆が広がっていた。わたしも、自分のいたところから穴の方に動き始めた。
第5章 第7段落 (第61話)

ここしばらく軍事関係の話がなくて退屈だったけど、そろそろ通常運転に戻っていくわ。

どっちが「通常」なのやら。


ま、まぁ、ともあれ久しぶりに馬車の紹介よ。上のような馬車が「cab」。馬車タクシーね。
21世紀になっても、タクシーのことをcabと言ったりするわ。

waggon, carriage, fly, basket-chaiseに続く5種目の馬車だな。そろそろこの小説に出てくるのだけで馬車大隊が作れそうだ。
…確かに馬車に大砲を乗っけるなんてアイデアは反動の点で無茶かもしれないけど、バリスタとか機関銃乗っけて爆弾撃ったりするのはどうだ?


また本編にはない変なことを考えて…。
ともあれ、本編始めるぞ。
問題編
Then I saw some cabmen* and others had walked boldly* into the sand-pits, and heard the clatter* of hoofs* and the gride* of wheels. I saw a lad* trundling* off the barrow* of apples. And then, within thirty yards of the pit, advancing from the direction of Horsell, I noted* a little black knot* of men, (whose, whom, waving, the foremost*, was, of, a white flag ).
cabman馬車タクシー(cab)の運転手 boldly勇敢に clatter騒がしい音 hoofひづめ grideきしむ音 lad若者 trundleゆっくり転がす barrow手押し車(参照) note気づく knot一団 the foremost先頭(の人)
1. 青のsawと紫のsawのそれぞれの意味は?
2. オレンジのandが繋いでるものは?
3. 赤アンダーラインの部分を「その先頭は白旗を振ってた」という意味になるように並び替えて。ただし一語不要です。

改めてマップですよ。
Horsellは久しぶりに出てきたね!


…そーいえばさ、「white flag」で白旗を上げてるってことは、この人たちもう降伏しようとしてるの? 戦ってもないのに?

べつに白旗は「降伏」の意味だけじゃないぞ。
本来的には、国際慣習法上、「戦闘の意思がなく、交渉を望む」っていう意味だ。

ちなみにハーグ陸戦条約(1899)でその慣習法が明文化されたのよ。
「An individual is considered a parlementaire who is authorized by one of the belligerents to enter into communication with the other, and who carries a white flag. He has a right to inviolability, as well as the trumpeter, bugler, or drummer, the flag-bearer, and the interpreter who may accompany him.」
ーHague Ⅱ, Chapter III, Article 32
和訳:「交戦者の一方が他方との交渉を行うため、白旗を掲げて来た者を軍使と規定する。軍使、及び、それに随従する喇叭手、鼓手、旗手、通訳は不可侵権を有す。」

とゆーことで、この白旗を振ってる人たちは火星人と交渉したがってる人たちだな。
でも、そんな地球内だけでの国際法、火星人に通じるわけないんだ…
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
Then I saw some cabmen* and others had walked boldly* into the sand-pits, and heard the clatter* of hoofs* and the gride* of wheels. I saw a lad* trundling* off the barrow* of apples. And then, (within thirty yards of the pit), (advancing from the direction of Horsell), I noted* a little black knot* of men, 〔the foremost* of whom was waving a white flag 〕.
1. 青のsawは後ろにSVが来てるので「わかる」「気づく」という意味です(※that節をとるseeには他にもsee (to it) that…「とりはからう」がありますが)。紫のsawはO Vingの形なので「見る」ですね(普通のやつ)。
seeやhearの目的語にthat節が来ると、understandやnoticeと似た意味になります。
2. オレンジのandが繋いでるものは「saw」と「heard」です。
3. 赤アンダーラインの部分の並び替えは上の通り(whose不要)。もとが「and the foremost of them was waving a white flag」で、関係詞として接続するときに、of の後ろだから whom という形になったのです。
非制限用法だからちゃんと文を切って訳しましょう。
全訳
その後、タクシー運転手などの人々が勇敢にも砂地へ歩いていってたのに気づいた。ひづめの騒音と車輪の軋みが聞こえた。若者がリンゴの手押し車をゆっくり転がしてるのが見えた。
そして、穴から 30 ヤード(≒27m)以内のところで、ホーセルの方向から進んでいると、黒い小さな集団に気づいた。そしてその先頭の人は白旗を振っていた。

ちなみにフランスでは白といえば王家の象徴なの。
写真のように軍艦にも掲げられていたのよ。


それにフランス国旗の三色旗だって、白い部分は王家の白から来てるのよ。
※青と赤の部分はわたしたちBG自由学園の帽子を見てちょうだい。

第5章 第8段落 (第62話)

こんかいは海軍っぽいけど実は陸軍の旗信号の話だ(一番下)。
問題編
This was the Deputation*. There had been a hasty* consultation*, and since the Martians were evidently, in spite of their repulsive* forms, intelligent creatures, it had been resolved to* show them, by approaching them with signals, that we too were intelligent.
Deputation代表団 hasty早急な consultation協議 repulsive非常に不快な be resolved to決定する
1. オレンジのsince句/節はどこまで?
2. 青のitが指しているものは?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
This was the Deputation*. There had been a hasty* consultation, and 【since the Martians were evidently, 《in spite of their repulsive* forms》, intelligent creatures】, it had been resolved to* show them, 《by approaching them with signals》, [that we too were intelligent].
1. オレンジのsince句/節はcreaturesまで。そんなに難しくないですね。
2. 青のitが指しているものは「the Deputation」です。be resolvedが受動態で、itーtoの形式主語でitはto以下?かと思ったりもしますけども、ここではbe resolvedでまとまった動詞(「決定する」)として考えました。
全訳
これは「代表団」だった。早急な協議があったのだ。火星人はその不快な見た目にもかかわらず明らかに賢い生き物だった。だから、信号を出しながら近づくことで、わたしたちも同じく知的生命体だと火星人に示そうということを代表団は決定していた。

…いまは「a white flag」を持ってるって状況で、このすぐ後(次段落)には「Flutter, flutter, went the flag, first to the right, then to the left」という風にあったりするわ。
この描写から、最終文の「signals」(信号)っていったいどんな信号なのか考えてみましょ。

まあそりゃあ、旗信号よね。

だねー。

まず思い浮かぶのはこういう手旗信号だけど…
(19世紀には広く使われるようになってたはず)



うーん、知ってる通り手旗信号(英語ではflag semophore)は旗が2本必要なんだけど、いま持ってるのは「a white flag」だから旗1本なんだ。

じゃあ、「Z旗」とかの国際信号旗(International maritime signal flags)かしら?
これも昔から海軍とかで使用されてきた歴史ある旗信号よ。
(…Z旗に「決死の覚悟で戦え」的な意味があるのは日本だけだけど)




たしかに国際信号旗には旗一個一個に意味があるし、「本船は貴船との通信を求める」(K)(21世紀のウクライナ国旗を90度回転させたみたいなやつ)は使えるかもしれないね。
でも、ここ陸だし、次段落冒頭に「Flutter, flutter」(はためく、はためく)ってあるみたいに旗をわざわざ振る必要はないわ。

そうだな。いくら大英帝国だからってダー様、海軍からそろそろ離れたら?

うぐぐ。

…ということで、答えはたぶんこれ。wigwag。


え?なにこれ初見なんだけど

無理もないかな。1860年代にわれらがアメリカ陸軍で誕生して、南北戦争とかアメリカ海軍で使われたくらいだから。(20世紀は電気通信の時代になって陸上での旗信号は使われなくなってく)
この信号は簡単に言えば、1本のビッグな白旗(中心に模様が入ってるけど)を左右に振って信号を生成するもの。旗版のモールス信号(これもアメリカ)みたいなものだよ!
描写とぴったり一致するね!

…結局どんな方法とっても、火星人に伝わるわけないんだけどね。
第5章 第9段落 (第63話)

まず第1文は、the flagが主語、flutterとwentが動詞なので第一文型倒置ね。
問題編
Flutter*, flutter, went the flag, first to the right, then to the left. It was too far for me to recognise anyone there, but afterwards I learned that Ogilvy, Stent, and Henderson were with others in this attempt at communication. This little group had in its advance dragged* inward*, so to speak, the circumference* of the now almost complete circle of people, and a number of dim* black figures followed it at discreet distances*.
flutterはためく dragゆっくり引く inward中心へ circumference境界・周 dimぼんやりした at discreet distances目立たないように離れて
1. 赤アンダーラインの部分の訳は?
2. 青のso to speakの同義語は?
3. 緑のa number of の意味は?

…この「代表団」にお三方いたんだ。

そー

ゆー

ことー

そういえばここで使われてる旗信号「Wigwag」はアメリカで使われたってことだったけど(前段落参照)、ケイがアメリカ担当っていう会話編の設定が、小説本編で謎に裏付けられてて怖いぞ。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
Flutter*, flutter, went the flag, first to the right, then to the left. It was too far for me to recognise anyone there, but afterwards I learned that Ogilvy, Stent, and Henderson were with others in this attempt at communication. This little group had (in its advance) dragged* (inward*), 《so to speak》, the circumference* of the now almost complete circle of people, and a number of dim* black figures followed it at discreet distances*.
1. 赤アンダーラインの部分は、まず「in its advance」(≒in advancing)(前進する際に)が副詞句なのでいったんカッコにくくってhad dragged(引きよせていた)という形にしてあげます。そしてその目的語が「the circumference」ですかね。円周を引き寄せていたというまたもや比喩的な表現ですが…(下画像参照)。
もちろん、ここは他の解釈があるかもです。コメ欄で教えてください!
2. 青のso to speakの同義語は「as it were」ですね。比喩的説明をするときにつかう「いわば」という意味の言葉です。「drag」が比喩でしょう。
3. 緑のa number of の意味は「いくつかの」または「たくさん」。ここはどっちかわかんないです。第31話でもa number ofについてチラッと触れましたが、これ難しいですよね。
学校で教わる分には「たくさんの」(≒many)って教えられることが多いわりに、実際には「いくつかの」(≒several)でも使われるっていう。
…manyとseveralは違うじゃん!どう見分けるんだよ! って思います。
ジーニアス英和辞典は「いずれの意味かは文脈による」くらいしか書いてません。
英語教科書会社の美誠社さんの詳しい記事(こちら)ではたいへん詳しい解説が書いてますが結論として明確な判断基準はなく、a number of というのは結構「ぼかす」表現らしいです。たしかにこの文でも、「dim black figures」(ぼんやりした黒い人影)というふうに、はっきりしないものを修飾するのに使ってますね。
ちなみに、英語校正のプロの会社の記事(こちら)では「a number ofは使わないようにしよう」と書かれる始末。

当然だけどいまは代表団(下画像オレンジ)が先頭ね。
そして代表団が火星人に向かって前進するにしたがって、まわりの人々(下画像黄色)も穴の方に前進してるってわけ。
これが「The little group had dragged inward the circumference of the circle of people」の意味ね。


これが人間側の最後のチャンスだったのに…
交渉失敗時に備えて、ここで一斉火力投射する用意をしておけば…
全訳
はためく、はためく、旗が。まず右に、そして左に。
わたしのところからは遠すぎてそこにいるのが誰か認識することはできなかったが、後に、オギルヴィ、ステント、ヘンダーソンが他の人たちと一緒に火星人とコミュニケーションをとろうというこの試みをしていたことを知った。この小さい集団は前に進むときに、きれいな人の輪をいわば穴の方へ引き寄せているようだった。
いくばくかのぼんやりした黒い人影が目立たないように離れて、代表団についていってた。

…火星人に接近する「代表団」たちと、取り囲み騒ぐ大勢の人々。
さて彼らの運命はいかに。
第5章 第10段落 (第64話)

今回は閃光手榴弾っぽいのが出てくるぞ!

もう何も言うまい。

…さて本文1文目の「a quantity of+不可算名詞」ってのは「a number of+可算名詞」の姉妹だと思っていいよ。要するに、a quantity ofは状況によって「少し」ともなるし「たくさん」ともなるし「そこそこ」っていう意味にもなるめんどい語句ね。
問題編
Suddenly there was a flash of light, and a quantity of luminous* greenish smoke came out of the pit in three distinct puffs*, which drove up, one after the other, straight into the still* air.
This smoke (or flame, perhaps, would be the better word for it) was so bright that the deep blue sky overhead* and the hazy* stretches* of brown common towards Chertsey, set with* black pine trees, seemed to darken abruptly* as these puffs arose, and to remain the darker after their dispersal*. At the same time a faint hissing sound* became audible.
luminous輝く/鮮やかな puffひと吹き still静かな overhead頭上の hazyかすみがかった stretch区域 set with配置されている abruptly突然 dispersal拡散 hissing soundシューという音
1. 紫のorの意味は?
2. 青のthat節内の動詞は?
3. 緑のandが繋いでるものは?
4. オレンジのandが繋いでるものは?
5. 赤アンダーラインの部分の訳は?

さてこんなふうに火星人のところから上がった3本の明るい緑の炎は、兵器を起動するときに排出する何かのガスだと思うんだ。
でも結果的に、スタングレネード的な用法になってるぞ。

そうだね。
①まばゆい光を出して一時的に目をくらませる(もうこのころにはだいぶ夜になってきてる)
②光を炎状にして上方に展開することで、上に目を向けさせ、穴から兵器を出すのを気づかれにくくする
という2点において、攻撃前の準備として完璧ね。

…スタングレネード(閃光弾)は20世紀後半、イギリスで開発された手榴弾。
建物突入時、ドアを破った後に投げ込んだりするもの。たいていは爆音と閃光を放って、敵を気絶させたり注意をそらしたりするのが目的。たしかにこの場合も効果だけ見れば一致だね。

解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
Suddenly there was a flash of light, and a quantity of luminous* greenish smoke came out of the pit (in three distinct puffs*), 〔which drove up, 《one after the other》, (straight into the still* air)〕.
This smoke (or flame, 《perhaps》, would be the better word for it) was so bright that the deep blue sky overhead* and the hazy* stretches* of brown common towards Chertsey, 《set with* black pine trees》, seemed to darken abruptly* 【as these puffs arose】, and to remain the darker after their dispersal*. (At the same time) a faint hissing sound* became audible.
1. 紫のorの意味は「というか」。smokeじゃなくてflameだよなと言い換える役割です。
2. 青のthat節内の動詞はseemedです。
3. 緑のandが繋いでるものは、the deep blue skyとthe hazy stretchesです。空も陸も暗くなってくよって言ってるんです。
4. オレンジのandが繋いでるものは「to darken」と「to remain」です。toがついてるからわかりやすいですね。
5. 赤アンダーラインの部分は、(まあ大したことじゃないんですけど)「the」ってなんだろうかって考えたときに、I feel all the better for my walk.(散歩したのでそのぶん気分がよくなった)っていう、the+比較級+for[because](~なのでいっそう…) の形の変形バージョンかなってぼくは考えました。their dispersal(明るい煙の拡散)が終わったあと、そのぶん暗くなったという意味がとれるので。
全訳
突然閃光が走り、光を発する緑の煙が3本、穴から出てきた。風のない空へとまっすぐ次々に上っていった。
この煙(というか、たぶん「炎」がより適切なことばだろう)はとても明るかったので、頭上の深青色の空と、チャーツィー方向の褐色の共有地(焼けた松の木が散在していた)のはっきり見えない区域は、この煙がのぼると急に暗く見え、煙が拡散して消えるとそのぶんさらに暗くなって見え続けた。同時に、かすかなシューという音が聞こえるようになった。

とゆーか、スタングレネードっぽいものが放たれたってことは、実質、戦争開始よね。
宣戦布告もないのに勝手に砲撃するなんてどうかしてるわよ。

イギリスだって植民地に対して宣戦布告してた?
第5章 第11段落 (第65話)
問題編
Beyond the pit stood the little wedge* of people with the white flag at its apex*, arrested by these phenomena*, a little knot* of small vertical black shapes upon the black ground. As the green smoke arose, their faces flashed out pallid green*, and faded again as it vanished. Then slowly the hissing* passed* into a humming*, into a long, loud, droning* noise. Slowly a humped* shape rose out of the pit, and the ghost of* a beam of light seemed to flicker out* from it.
wedge V字型の apex頂点 phenomena(<単数形phenomenon) knot一団 pallid green薄い黄緑色 hissing(蒸気など)シューという音 pass into~(の一部)となる humming(機械など)ブーンという音 drone(ハチなど飛行物体が)ブーンとうなる音 humped盛り上がった(↓写真イメージ) the ghost ofほんのわずかの~/~の影 flicker outチカチカして消える
1. 赤アンダーラインの部分の文型表示は?
2. 青のitsが指しているものは?
3. 緑のitが指しているものは?
4. 紫のitが指しているものは?


「a humped shape rose out of the pit」で、クレーターの穴(下図茶色)から兵器(下図オレンジ色)を出現させたってこと。
「the little wedge of people」(下図黄色)は、白旗持ってる人たちを先頭に、「>」みたいな陣形(鶴翼の陣の逆みたい)で火星人に進もうとしてるってことね。


…「the ghost of a beam of light」ってあるから、きっとこれはレーザー兵器。
21世紀前半の地球でもまだ対空防衛用しか配備されていないというのに…
時代的にルール違反じゃない。



(あんたが言うかねぇ…)
というか、レーザー兵器って砲身いらないからどうしても見た目がよくないよな。
その点レールガンは神! めっちゃかっこいい!


はいはい。
ちなみに、ここのレーザー兵器の動力源だけど、前段落で「緑の煙(炎)」が立ったって書いてるし、ここの段落でも「hissing sound into humming」(蒸気の音→機械の音)って書いてるから、化学反応を利用したレーザー兵器(chemical laser)かも。炎色反応が緑だとすると、銅・バリウム・タリウム・モリブデンあたり…。
あと、この小説でのレーザー砲はちゃんと現実通り目に見えないのだ(光の航跡が見えない)。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
(Beyond the pit) stood the little wedge* of people 〈with the white flag at its apex*〉, arrested (by these phenomena)*, (a little knot* of small vertical black shapes upon the black ground). 【As the green smoke arose】, their faces flashed out pallid green*, and faded again 【as it vanished】. Then slowly the hissing* passed* into a humming*, into a long, loud, droning* noise. Slowly a humped* shape rose out of the pit, and the ghost of* a beam of light seemed to flicker out* from it.
1. 赤アンダーラインの部分の文型表示は上の通り。MVSの第一文型倒置ですね。arrestedは実質Cと見て訳していいでしょう。なお、a little knot以下は、shapesとuponの間にbeingが省略されてるって形の独立分詞構文だと見てあげていいとおもいます。
2. 青のitsが指しているものは「the little wedge」です。its apexは「『V』という文字の頂点」。
3. 緑のitが指しているものは「the green smoke」です。前にもasがあるからわかりやすかったかな。
4. 紫のitが指しているものは「a humped shape」です。ひょっとしたら「the pit」でもいいかもだけど。レーザー兵器から、光が点滅してるように見えたってことだから。
全訳
穴の外で、小さなV字状に人々が並んでいた。先頭は白旗を持っていた。彼らはこの現象にとらわれていた。黒い地面に小さくまっすぐな黒い人影の小集団が見られた。
緑の煙が立ち上ると、彼らの顔は青白い緑に照らし出され、そして光が消えるとまた顔の光も暗く戻った。そしてゆっくりと、蒸気のシューという音は機械のブーンという音(長く、うるさく、ハチが飛ぶような音)に変わっていった。
ゆっくりと、盛り上がった物体が穴の外に上がってきて、光線が一瞬明滅したように見えた。

…ということで、化学レーザーが撃たれたわね。
第5章 第12段落 (第66話)
問題編
Forthwith* flashes of actual flame, a bright glare* leaping* from one to another, sprang from* the scattered group of men. It was as if some invisible jet impinged* upon them and flashed into white flame. It was as if each man ( be ) suddenly and momentarily* turned to fire. Then, by the light of their own destruction*, I saw them staggering* and falling, and their supporters turning to run.
forthwith直ちに glareまばゆい光 leap跳ねる spring from~起こる imping当たる flash momentarily瞬時に destruction破壊/死 staggerよろめく/ふらつく
1. 赤アンダーラインの部分の主語と動詞は?
2. 青のbeを適切に活用させると?
3. 紫のandが繋いでるものは?
4. 緑のtheirが指しているものは?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
(Forthwith*) flashes of actual flame, 《a bright glare* 〈leaping* from one to another〉》, sprang (from* the scattered group of men). It was as if some invisible jet impinged* upon them and flashed into white flame. It was as if each man ( were ) suddenly and momentarily* turned to fire. Then, (by the light of their own destruction*), I saw them staggering* and falling, and their supporters turning to run.
1. 赤アンダーラインの部分の主語がflashes, 動詞はsprang。a bright glareはflameを説明する言葉。
2. 青のbeを適切に活用させると「were」(21世紀の軽めの英語ならwasも可)。as ifの動詞は主節と同時に起きていたら過去形、主節より前に起きてたら過去完了にするんでしたね。(このルールは主節の動詞が現在でも過去でも関係ないです)
3. 紫のandはthem staggering and fallingとsupporters turning to runを繋いでますね。2つのOCを繋いでるってこと。
4. 緑のtheirが指しているものは、うしろに「supporters」ってありますから、「代表団」のことでしょう。この段落には載ってませんね。ごめんなさい。
全訳
すぐに、散らばっていた集団から実際の炎が炸裂した。あちこちへ飛び跳ねるようなまぶしい光であった。あたかも見えないジェットが命中し、白炎になって光を放つようだった。まるでみんなが突然、瞬間的に炎に変わったみたいだった。そして、その死の光によって、みんながよろめいて倒れたのが見えた。そして代表団に従っていた人たちは走り出していた。

…ひとつ聞いていいかな。

なに?

わたしたち(Ogilvy・Henderson・Stent)、白旗持って代表団として交渉しようとしてたけどさ、わたしたち代表団も絶対攻撃受けてるじゃん…

うん。そだね。

げっ。もしかして死んだ?

まあ、遺体はみんな黒焦げになってるから、必ずしも死んだって確定はできないわよ。

だいぶ都合のいい話だな

どっちにしろ、わたし(語り手)は代表団は全滅したって思ってるから、この後の話では一切出てこないぞ。すまん。

というかわたし、語り手と一緒にお泊りした(第11話)そこそこ重要な人物のはずなんだけど。なんの見せ場もなくやられるのかよ。

登場できただけよかったじゃないの。この小説では、何百万もの人が、登場する機会さえ与えられないまま無意味に死んでいくのよ。火星人はレーザー砲+搭乗型戦闘ロボットっていう21世紀以上の技術を使うからね。
それに、イギリス軍主力(命の本体)は植民地(ソウルジェム)にあるのよ。本国(肉体)は空っぽだわ。

みんな死ぬしかないじゃない!

あなたは死なないわ。
わたしが守るもの。

ああもうめちゃくちゃだ
第5章 第13段落 (第67話)

真ん中あたり「An almost noiseless and blinding flash of light, and a woman fell headlong」のところは、「flash of light」があってすぐに「a woman fell headlong」ということだから、flash of lightの動詞を補って解釈するといいと思うわ。
問題編
I stood staring, not as yet* realising that this was death leaping* from man to man in that little distant crowd. All I felt was that it was something very strange. An almost noiseless and blinding flash of light, and a man fell headlong* and lay still; and as the unseen shaft* of heat passed over them, pine trees burst into fire, and every dry furze* bush* became with one dull* thud* a mass of flames. And far away towards Knaphill I saw the flashes of trees and hedges* and wooden buildings suddenly set alight*.
as yet依然として leap跳ぶ fall headlong頭から落下する shaft矢 furzeハリエニシダ(第53話参照) bush低木 dull鈍い thudドシーンという音 hedge生垣 set alight燃やし始める
1. オレンジのasの意味は?
2. 緑のthemが指しているものは?
3. 青アンダーラインの部分の文型表示は?
4. 赤アンダーラインの部分の文型表示は?

以下が「towards Knaphill…」の地図。
赤がたぶん被害範囲。結構乱射してる感じがあるわね。


手当たり次第に発射して森を燃やしたりしてるあたり、まずは「整地」ってところなのだろうか。これから戦闘ロボットを展開しなきゃいけないから、たぶん森は邪魔だし。
あと、燃焼で一酸化炭素・二酸化炭素を出せることもメリットかも。火星軍にとっては火星の環境に近づくから嬉しい上に、地球人を行動不能にできるから。

それにしても結構高火力ね。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
I stood staring, (not (as yet*) realising [that this was death leaping* from man to man (in that little distant crowd)]). All 〔I felt〕 was [that it was something very strange]. An almost noiseless and blinding flash of light, and a man fell headlong* and lay still; and 【as the unseen shaft* of heat passed over them】, pine trees burst into fire, and every dry furze* bush* became (with one dull* thud*) a mass of flames. And (far away towards Knaphill) I saw the flashes 〈of trees and hedges* and wooden buildings 〈suddenly set alight*〉〉.
1. オレンジのasの意味はwhenといっしょ。「~のとき」。
2. 緑のthemが指しているものは悩ましいですね。pine treesという見方もできなくもないとは思いますが、「群衆の上を過ぎていったレーザー」(群衆に当たらなかったレーザー)が松の木に当たって燃えたっていう解釈ができると考えて、ここのthemは(本文中なら)that little distant crowdに当たるんでしょう。
3. 青アンダーラインの部分の文型表示は上の通り。with one dull thudが挿入ですね。
4. 赤アンダーラインの部分の文型表示は上の通り。set alightがCになりそうで、意味を考えたらならなそうなかんじ。
全訳
わたしはじっと立ちすくしていた。あの小さな遠い集団の中で、人から人に死が跳ねていくとはまだ気づいていなかった。とても奇妙なことだなぁとしか感じなかった。ほとんど音を立てず、目をくらませるような閃光がきらめくと、一人が頭から倒れてそのまま動かなかった。そして見えない熱の矢が群衆を通過すると、松の木は突然炎に包まれ、乾燥したハリエニシダの低木は全部、鈍いドーンという音とともに炎のかたまりになった。
そして遠く離れたナップヒルの方で、林や生垣、木の建物に突然火が付いたときの閃光が見えた。

「All I felt was that…」みたいなall+関係詞は「~するぜんぶ」って訳してOKなときも多いけど、「~しか」「~だけ」という風に限定的に訳すとかっこいいときもあるぞ。
第5章 第14段落 (第68話)

第1文「this flaming death, this invisible, inevitable sword of heat.」
は、「this death was caused by this sword of heat.」みたいな感じでいいのかしら。
問題編
It was sweeping round swiftly* and steadily*, this flaming death, this invisible, inevitable sword of heat. I perceived it coming towards me by the flashing bushes it touched, and was too astounded* and stupefied* to stir. I heard the crackle* of fire in the sand-pits and the sudden squeal* of a horse that was as suddenly stilled*. Then it was as if an invisible yet intensely heated finger were drawn through the heather between me and the Martians, and all along a curving line beyond the sand-pits the dark ground smoked* and crackled. Something fell with a crash far away to the left where the road from Woking station opens out on the common. Forth-with* the hissing* and humming ceased, and the black, dome-like object sank slowly out of sight into the pit.
swiftly素早く steadily着実に astound≒astonish驚かせる stupefy仰天させる crackle(火が)パチパチいう squeal苦痛の叫び声 still静かにする smoke煙を上げる forth-with=forthwith直ちに hissing蒸気がシューという音 humming機械がブーンという音
1. 青のbyの意味は?
2. ピンクのandが繋いでるものは?
3. 赤アンダーラインの部分のas suddenlyは何と何を比較している?
4. オレンジのyetが繋いでるものは?


久しぶりに1930年代のWoking地図よ。

さて本題は「Something fell with a crash far away to the left where the road from Woking station opens out on the common.」ってどこ?って話だな。


ということで、おそらくこの2本(Chobham Road・Chertsey Road)のどっちか。そして「far away」って書いてるから、たぶん紫の方かな?
(火星人と語り手のところ(sand-pit)から上図の薄緑色の地点までは1㎞くらい)
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
It was sweeping round swiftly* and steadily*, this flaming death, this invisible, inevitable sword of heat. I perceived it coming (towards me) (by the flashing bushes 〔it touched〕), and was too astounded* and stupefied* to stir. I heard the crackle* of fire in the sand-pits and the sudden squeal* of a horse 〔that was as suddenly stilled*〕. Then it was as if an invisible yet intensely heated finger were drawn through the heather between me and the Martians, and all along a curving line beyond the sand-pits the dark ground smoked* and crackled. Something fell (with a crash) (far away to the left 〔where the road from Woking station opens out on the common〕). (Forth-with*) the hissing* and humming ceased, and the black, dome-like object sank slowly out of sight into the pit.
1. 青のbyの意味は「~を経由して」。「by way of」の熟語とともに覚えておきましょう。
2. ピンクのandが繋いでるものは、perceivedとwas。
3. 赤アンダーラインの部分のas suddenlyは、直前のsudden squeal(突然の悲鳴)に注目して、それと同じくらい「suddenly」ってことですから、悲鳴も突然聞こえたし、静かになったのも突然だったってことです。「悲鳴が聞こえたと思ったら止んだ」みたいなことですね。
4. オレンジのyetが繋いでるものは、invisibleとheatedです。
全訳
そのレーザー砲は素早く着実にまわりの人々を焼き尽くしていた。見えず避けられないこの「熱線剣」によって焼死していった。火が触れるとぱっと光を放つ低木を伝って、炎がわたしの方に向かってきているのに気づいた。あまりにびっくりして茫然としていたので、動けなかった。砂地で炎がパチパチいう音がした。馬の悲鳴が突然聞こえてはすぐに静かになった。わたしと火星人の間に、ヘザーの野原をとおって、見えないけれども強烈に熱せられた細長いものが引き寄せられるようだった。砂地の向こうのカーブのラインの端から端まで、暗い地面が煙を出して火がパチパチ音を立てていた。左側遠く、ウォーキング駅からの道が共有地に出るところで、すさまじい音を立てて何かが落下した。すぐに蒸気の音と機械の音が消えた。黒く、ドームのような物体がゆっくりと穴の中へ沈み、視界から消えていった。

火星人のレーザー砲の外観もわかってきたな。「the black, dome-like object 」だ。
そしてこの兵器はまた収納されたな。これ以上標的がいなくなったからなのか、それともメンテナンスのためなのか。

いずれにせよ、わたしたちの敵はとってくれ。
リメンバー・ホーセルコモン!

…そういえば「as if an invisible yet intensely heated finger were drawn through the heather between me and the Martians」ってどういう意味なのか結局わかんないわね。
第5章 第15段落 (第69話)

文法やってんなぁって回です。
問題編
All this had happened (such, had stood, swiftness, motionless, I, that, with), dumbfounded* and dazzled* by the flashes of light. Had that death swept through a full circle, it must inevitably have slain* me in my surprise. But it passed and spared me, and left the night about me suddenly dark and unfamiliar.
dumbfounded呆然とした dazzle目をくらませる slay-slew-slain殺す
1. 赤アンダーラインの部分を適切に並び替えよ。
2. 青アンダーラインの部分を訳せ。
3. 緑のspareの意味を推測せよ。
4. 赤マーカーが引かれた部分の文型表示は?

「that death swept through a full circle」ってのは、火星人がきっちり全方面にレーザーを照射したら、ってこと。きっと群衆が多いところだけを集中砲撃して、手薄なところは放置しといたのかしらね。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
All this had happened with such swiftness that I had stood motionless, dumbfounded* and dazzled* (by the flashes of light). 【Had that death swept through a full circle】, it must inevitably have slain* me in my surprise. But it passed and spared me, and left the night about me suddenly dark and unfamiliar.
1. 赤アンダーラインの部分は上のようになります。suchーthatの構文ですね。
なお、with+名詞で副詞的な役割を果たすことがあります。今回はwith swiftness≒swiftlyですので、so swiftly that I had stood…と書き換えられます。
あとちなみに、motionless, dumbfounded, dazzled by the flashの3つはすべて対等だと見てあげるのがいいと思います(並び替えではmotionlessだけ優遇した感じになってますが)。
2. 青アンダーラインの部分は、if省略の仮定法過去完了です。もうさすがに慣れてるでしょう。
あと微妙に in my surpriseが訳しづらいですが、while I was surprisedと同じだと思って訳すと良いと思います。
3. 緑のspareは辞書的訳なら「危害を加えない」「容赦する」「免れさせる」という感じでしょうか。意外とspareやsaveに「省く」っていう訳が当てはまることがあります。
4. 赤マーカーが引かれた部分の文型表示は上の通り。leaveだからOCって形にならないと不自然じゃない?っていう感覚は大事です。
全訳
以上のすべてのことはとても迅速に起こったので、レーザー光の閃光に目がくらんで動けないまま茫然自失として立っていただけだった。
もしあの破滅的な光線が周囲全てに照射されていたら、驚いている間に殺されたのは避けられなかっただろう。
でもレーザーは通り過ぎ、わたしは死ぬことはなかった。光は消え、周りの夜の景色が突然暗く見慣れないものとなった。
第5章 第16段落 (第70話)
問題編
The undulating* common seemed now dark almost to blackness, except where its roadways lay grey and pale under the deep blue sky of the early night. It was dark, and suddenly void* of men. Overhead the stars were mustering*, and in the west the sky was still a pale, bright, almost greenish blue. The tops of the pine trees* and the roofs of Horsell came out* sharp and black against the western afterglow*. The Martians and their appliances* were altogether* invisible, save for that thin mast* upon which their restless* mirror wobbled*. Patches* of bush* and isolated trees here and there smoked and glowed still, and the houses towards Woking station were sending up spires* of flame into the stillness of the evening air.
undulating起伏のある void欠如 muster集まる pine tree松の木 come out現れる afterglow夕焼け・残照 appliance装備 altogetherまったく mast柱 restless落ち着かない wobblesぐらぐらする patch(周囲とは異なる)部分・土地・区画 bush低木 spire尖塔
1. オレンジのitsが指しているものは?
2. 本段落中から、赤のsaveと意味上・文法上置き換えられる語を抜き出せ。

えーっと、情景描写がメインの段落だけど、絵にするとこんな感じかな?


なんだこれはたまげたなぁ
この空ほんとか?

まあ、間違いって言うわけじゃ…。
「under the deep blue sky」と「against the western afterglow」、それに「the sky was still a pale, bright, almost greenish blue」(緑がかった青色)…。
群青・夕焼け色・緑色の並列が難しいわね。
それに「spires* of flame into the air.」(炎の塔が立ち上ってる)って言う風に、赤色要素も入ってるし。

たしかに。
ところで「that thin mast* upon which their restless* mirror wobbled*」(マストの上でミラーが動いてた)は上のような図にするとわかりやすいかもな。(mastは船のマスト以外にも、マストみたいにまっすぐ立った細い柱を指すこともあったりするし)
きっとこの鏡は、火星人が穴から外を見るための一種の潜望鏡ってとこだな。19世紀半ばには地球でも既に実用化されてたりするし。


…潜望鏡(periscope)は潜水艦だけじゃなくて、上の写真(WWⅠ)のように塹壕戦で使われたり、戦車で使われたりすることもあったの。

ええ。塹壕で潜望鏡を使うのはわかりやすいと思うけど、戦車で使うのは、のぞき穴の部分が弱点になっちゃうのを防ぐためね。

…センチュリオン戦車(Mk2・A41A)あたりから、照準合わせのための望遠鏡が潜望鏡に変わったりしたのよ。

21世紀ではハイテク化・デジタル化してて様相も変わってきてるけどね。
そういえば言い忘れてたわ。
いま上の図では、Horsell方面(夕焼けを背景にてっぺんが黒くなってる松と家)が左側、Woking station方面の家(炎上中)が右側になってるけど、実際は位置関係が逆ね。


…あとツッコんでなかったけど、絵の左下のあれは菱形戦車なのかしら。スポンソンが見えるわ。

戦車が一輌くらいいないと華がないじゃない。
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
The undulating* common seemed now dark (almost to blackness), (except where its roadways lay grey and pale (under the deep blue sky of the early night)). It was dark, and suddenly void* of men. (Overhead) the stars were mustering*, and (in the west) the sky was still a pale, bright, almost greenish blue. The tops of the pine trees* and the roofs of Horsell came out sharp and black against the western afterglow*. The Martians and their appliances* were altogether* invisible, (save for that thin mast* 〔upon which their restless* mirror wobbled*〕). Patches* of bush* and isolated trees here and there smoked and glowed still, and the houses towards Woking station were sending up spires* of flame into the stillness of the evening air.
1. オレンジのitsが指しているものは「the common」です。共有地は確かに広場・公園ですが、あまりにも広すぎますし、散策用などで通路が通ってるわけです。
2. 赤のsaveと意味上・文法上置きかえられるのはexcept(オレンジのitsの2つ前)です。except for≒save forで「~を除いて」です。except that S V≒save that S Vというパターンもあります。ただ、21世紀ではsaveはあまり使われません。というかexcept that という形もあんまり見ませんよね。
全訳
起伏に富んだ共有地は、いまやほとんど真っ暗闇なほど暗くなっていた。ただ、夜のはじめの紺青の空の下で、道路だけが薄い灰色だった。暗かった。突然人々はいなくなったのだ。頭上で星が集まっていて、西の空はまだ薄明るく、ほとんど緑がかった青色だった。松の木のてっぺんとホーセルの家の屋根は、西の残照を背景にして鮮明で黒く現れていた。
火星人とその装備は、細い柱を除いてまったく見えなかった。その柱の上では、絶えず動く鏡がぐらぐらしていた。低木地帯と孤立した木々はあちこちで煙を出し、まだ燃えていた。ウォーキング駅の方にある家は、炎の渦巻を静寂な夕方の空気に放出していた。
第5章 第17段落 (第71話)

一文目のthatは前段落の景色のことを指してるんだろうな。
問題編
Nothing was changed save for that and a terrible astonishment. The little group of black specks* with the flag of white had been swept out of existence, and the stillness of the evening, so it seemed to me, had scarcely been broken.
speck小さな点
1. オレンジのandが繋いでるものは?
2. 赤のsoが指してるものは?

…「The little group of black specks with the flag of white」って、滅却されたあなたたち「代表団」のことね。

はいはい。というかケガ人が出るとかからふつう始めるのに、いきなり死人が出るなんて物騒な物語だよなぁ
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
Nothing was changed (save for that and a terrible astonishment). The little group of black specks* 〈with the flag of white〉 had been swept out of existence, and the stillness of the evening, 《so it seemed to me》, had scarcely been broken.
1. オレンジのandが繋いでるものは前後の文です。so it seemed to meの挿入があるからちょっと見えづらいですね。
2. 赤のsoが指してるものは、挿入部を除いたthe stillness~been brokenのところですね。オレンジのand以降はit seemed to me that the stillness of the evening had scarcely been broken.という風に書き換えられます。
全訳
そういうことと、ひどい驚き以外はなにも変わらなかった。白旗を持った黒い点のような小さな集団は殺戮し尽くされていた。わたしにとっては、夜の静寂はほとんど壊されていないように思えた。

eveningは「夕方」だけじゃなくて普通に「夜」でも使うからね!
第5章 第18段落 (第72話)
問題編
It came to me that I was upon this dark common, helpless*, unprotected*, and alone. Suddenly, like a thing falling upon me from without*, came—fear.
With an effort I turned and began a stumbling* run through the heather.
helpless無力で unprotected無防備で without外 stumbleつまずく heatherヘザー(忘れた人は第22話参照)
1. オレンジのcameを別の単語で言い換えると?
2. 青アンダーラインの前に省略されてる単語は?
3. 赤アンダーラインの部分の主語と動詞は?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
It came to me that I was upon this dark common, (helpless*, unprotected*, and alone). (Suddenly), (like a thing falling upon me from without*), came—fear.
(With an effort) I turned and began a stumbling* run (through the heather).
1. オレンジのcameを別の単語で言い換えると「occurred」です。あまり見ないかもしれませんが、come to~で「appear to the mind」(考えが浮かぶ)という意味があります。ということで、it occurs to 人 that~(~ということが…に思い浮かぶ)と同じパターンだなって思えばOKです。
2. 青アンダーラインの前に省略されてる単語は「being」。I was upon this common, and was helpless… がもともとですね。
3. 赤アンダーラインの部分の動詞はcame, 主語は(強いて言うなら)fearでしょう。

そういえばさ、occurred? それとも occured?

curにアクセントがあるから、rを2つ重ねたoccurredが正しいぞ。ing形もoccurring。

occur=oc(before)+curだね。

語幹curはラテン語「currere」由来ですね。英語に「current」(流れ)となって引き継がれています。curは「走る」という意味です。たいして出てきませんが。

語幹curは他にも、concur同意する, incur招く, recur再発する などがあるけど、すべてcurにアクセントがあるからrを2つ重ねるんだ。

そうそう、こういう問題でよく出てくるのが「-fer」系だね!
preferをpreferredっていうふうにrを重ねるっていう問題はよく見るかも。

ferはラテン語「ferre」(運ぶ)から。ferry(フェリー)を思い浮かべてもらえるといいかと思います。

-ferの場合はrを重ねるものと重ねないものがあるわ。アクセント位置の違いね。
prefer, confer(協議する), defer(従う), infer(推論する), refer(述べる), transfer(運ぶ)はアクセント位置がferにあるから、rを重ねるタイプ。
differ(異なる), offer, suffer, proffer(与える)はアクセント位置が前音節にあるから、rを重ねないタイプよ。

…要するに、-fferとなってるもの、つまり、fが重なってるものはrを重ねないって覚えればOKね。
※differ=dif+fer, offer=of+fer, suffer=suf+fer, proffer=prof+ferだから、音節が分かれる場所がferということは同じ。

そうね。もう少し論理的に、こんな風に考えることもできるぞ。
基本的には接尾辞をつけるとき、最後の音節が強調されているなら、文字を重ねて接尾辞をつけるんだ(これはingやedをつけるときだけじゃなくて、ence, erなどの接尾辞をつけるときも一緒)。upset+ing=upsettingとか、occur+ence=ocurrenceとか、red+ish=reddish とか。
(参考:ケンブリッジ英語辞典https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/spelling)
ということで、differでfが重なっているということは、接尾辞ferの前の「di」が強調されてるってこと。(di側には子音がないから、ferの方のfを重ねるってわけ)。
このときに、既にdiが強調されてるから、fer側にアクセントが来ることはないな。
ということで、differにさらに接尾辞edをつけても、differedってなるわけ。

厳密な説明じゃない気がするけどな。occurだって、o+curでcを重ねてるのにcur側にアクセントがあるし。
たぶん、CVC Rule(difなど、子音+母音+子音の形になってるもの)、そしてschwa(シュワー)(強調が置かれない曖昧母音「ə」。occurの「o」の発音。offerのoは「ɔː」で強調して発音)あたりが違いに関係してくるんだと思う。
セフィロス・ルール…違った、ゼ・フロス・ルール(Ze Floss Rule / FSZL Rule)とか、閉音節(closed syllable)っていうのも微妙に関係あるかもしれん。
…わかんなくなってきた。だれかえろいひと教えて。
全訳
助けもなく、守ってくれるものもなく、この暗い共有地にわたしは独りぼっちだという考えが頭をもたげてきた。突然、上から降ってきたかのように、恐怖が襲ってきた。
力を振り絞って向きを変え、つまずきながらヘザーの平原を走り始めた。

ここら辺物語が退屈だな

…当局がもたもたしてるからよ
第5章 第19段落 (第73話)

…物語は面白くないけど、文法的には面白い回が続きます。

アリスちゃん相変わらずたまにひどい…
問題編
The fear I felt was no rational* fear, but a panic* terror not only of the Martians, but of the dusk* and stillness all about me. Such an extraordinary* effect in unmanning* me it had that I ran weeping* silently as a child might do. Once I had turned, I did not dare to look back.
rational合理的な panicパニックの dusk薄暗闇(the darker part of twilight especially at night) extraordinary並外れた unmanning取り乱させる weep泣く
1. オレンジのbutが繋いでるものは?
2. 赤のところのonlyを別の単語で言い換えると?
3. 青アンダーラインの文型表示は?
4. ピンクのitが指しているものは?
5. 赤アンダーラインの部分の書き換えは?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
The fear 〔I felt〕 was no rational* fear, but a panic* terror not only 〈of the Martians〉, but 〈of the dusk* and stillness all about me〉. Such an extraordinary* effect 〈in unmanning* me〉 it had [that I ran weeping silently 【as a child might do】]. 【Once I had turned】, I did not dare to look back.
1. オレンジのbutが繋いでるものは「(no) rational fear」と「a panic terror」です。not A but Bの変形バージョンが使われてますね。rationalとpanicが対比されています。
2. 赤のところのonlyを別の単語で言い換えると、just, merely, simplyなどがあります。not only~but (also)…の構文はいくつか言い換えがありますよね。
3. 青アンダーラインの文型表示は上の通り。such an extraordinary effectがO、itがS、hadがVの、OSV 第三文型倒置です。OSV第三文型倒置は、Sが名詞でも代名詞でもOVSとはならないことを思い出しましょう。
あともちろん、suchとthatが呼応してsuch…that…(とても…なので…だ / …なほど…だ)構文です。元に戻すと It had such an extraordinary effect in unmanning me that I ran weeping silently ですね。It had so extraordinary an effect … that… と書き換えられます。
such that構文の倒置はSuch is S that…やSuch a 名詞 is S thatという風に、suchが文頭に出る第二文型倒置のことが多いですが、今回は第三文型だったのでちょっと戸惑った人も多いかもしれません。
4. ピンクのitは、第1文文頭の「the fear」ですね(もしくはそれに相当するa panic terrorもOK)。
5. 赤アンダーラインの部分のdareの書き換えは、did not dare to V≒did not dare V≒ dared not Vでしたね。第56話で出てきました。
全訳
わたしが感じた恐怖はまったくもって合理的な恐怖ではなく、火星人に加えて周囲の暗闇と静寂に対するパニックのような恐怖だった。その恐怖のせいで異常に取り乱してしまったので、わたしは子どものようにしくしく泣きながら走って逃げた。走り始めた後は、あえて振り返りはしなかった。

ちなみに「unmanning」には「男らしさを失わせる」という意味もあって、その結果「weeping silently as a child」(子供のようにめそめそ泣く)という風に繋がるのが原作本来の文脈だな(男ならそんな風に泣かないはずという常識が背後に隠れている)。
登場人物が全員女の子っていうこのサイトの設定では文脈が違ってきてしまうところだ。

こういう風に文脈が破綻するからこそ、逆に時代状況が浮かび上がってくるってわけね。
unmanningはあるけどunwomanningはめったにないし。

21世紀だったらunmanningなんて言葉はおいそれと使えないかもね。
第5章 第20段落 (第74話)
問題編
I remember I felt an extraordinary persuasion* that I was being played with, that presently*, when I was upon the very verge of safety, this mysterious death—as swift* as the passage* of light—would leap* after me from the pit about the cylinder, and strike me down.
persuasion確信 swift素早い passage通過 leap跳ねる presentlyまもなく
1. オレンジのthatの品詞と役割は?
2. 赤のthatの品詞と役割は?
3. 赤アンダーラインの 「(up)on the verge of」の類義イディオムとこの訳は?
4. 茶色のafterの意味は?
5. 青のandが繋いでるものは?
解答編
<英文解釈記号ルール>
〔〕→関係詞句・節
【】→接続詞句・節
《》→挿入句・節
[ ] →名詞句・節
()→副詞句・節
〈〉→形容詞句・節
I remember [I felt an extraordinary persuasion* [that I was being played with], [that (presently*), 《when I was upon the very verge of safety》, this mysterious death《—as swift* as the passage* of light—》would leap* (after me) (from the pit about the cylinder), and strike me down]].
1. オレンジのthatの品詞と役割は、接続詞・同格です。persuasionを説明してるわけですね。なお、I was being played withで、withの後ろに空所があって不完全文だからthatは関係代名詞という考えもあるとは思いますが、I was being played with the persuasion(その確信を使ってもてあそばれた)とすると少し変な感じがあります(「その確信がわたしをもてあそんだ」という意味でとるとしても、withじゃなくてbyを使いません?)。
ここでは、I was spoken to a foreigner.みたいに、play withで一つの句動詞と考えて、I was being played with.(もてあそばれていた)と考えるのがいいとおもいます。
あと、赤のthatの前のカンマはandと一緒(同じ重さの弱い接続)と考えると、オレンジと赤のthatが同じ役割のthatのはずです。
2. 赤のthatの品詞と役割は接続詞・同格です。this mysterious deathが主語、leapが動詞ですね。ちょっとSVが見つけにくいですが、少なくとも完全文ということはわかりやすいと思います。
3. 赤アンダーラインの 「(up)on the verge of」は「今にも~するところ」という意味です。ここでは「on[at] the point of」が類義イディオムになります。ここでは後ろはVingじゃないですが、be about to V ≒ be on the point(verge) of Vingを覚えておきましょう。
4. 茶色のafterの意味は「~を追って」。The police is after the murderer(殺人犯を警察が追っている).を覚えておきましょう。
5. 青のandが繋いでるものはleapとstrike。かんたんです。
全訳
自分がもてあそばれていて、まもなく、光が過ぎるのと同じくらい速いこの謎めいた死が、わたしを追って円筒のまわりの穴から飛び出てきて、わたしを殺すのだろう、という並々でない確信を抱いたのを覚えている。

…次回から第6章です。


コメント